2015年5月29日金曜日

国連安保理がジャーナリスト殺害犯の捜査を加盟国に要請

 国連安保理は5月27日、武力紛争地域におけるジャーナリストが紛争犠牲者を守るために果たしている役割の重要性を認め、ジャーナリストを殺傷した犯人の無処罰を許さず徹底捜査するよう全国連加盟国に要請した。

 ジャーナリスト殺害事件の95%は未解明かつ無処罰。残る5%も部分的にしか解明・処罰されていない。

 安保理は、ジャーナリストを拉致したり斬首したりする武装組織による脅威への強い憂慮を表明した。スペインは、「武力紛争地域におけるジャーナリスト殺害は戦争犯罪と規定すべきだ」と提起した。

 過去10年間に世界で700人を超えるジャーナリストおよび関連職が殺されている。シリアでは2011年の内戦開始以来、80人以上が殺されてきた。

 殺されたジャーナリストらの95%は地元メディアに所属していた。外国人記者らの拉致や殺害は華々しく報じられるが、地元記者の犠牲にはあまり注意が払われていない、という現状も指摘された。