南米諸国連合(ウナスール)は3月14日、キトの本部で加盟12カ国の臨時外相会議を開き、「ベネスエラの内政問題は一方的強圧手段でなく、憲法規定に従って民主的に解決すべきだ」と決議し、オバーマ米政権のベネスエラへの介入政策を糾弾。米政府に、「ベネスエラは米国安保にとって脅威であり国家非常事態を宣言する」という趣旨の政令を取り消すよう求めた。
エルネスト・サンペール事務局長は、「ウナスールは民主制度、人権尊重、法治国家の枠内でベネスエラ全政治勢力の対話に同伴する用意がある」と述べた。また、出席したベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相は、国際法、紛争の平和的解決、内政不干渉の諸原則は健在だ、と強調した。
会議には外相12人全員が出席した。チレだけは当初、副外相が出席する予定だった。ブラジル、コロンビア、エクアドールの3国外相が引き続き特別使節団を組んで、ベネスエラ情勢に関与することも決まった。ニコラース・マドゥーロ大統領と、ロドリゲス外相はウナスールに謝意を表明した。
マドゥーロ大統領は14日カラカスで、国軍8万人、民兵2万人を動員しての国防演習「ボリーバルの盾」を指揮した。演習は全国の要所で10日間実施される。
大統領は14日、ベネスエラに冷淡なスペイン右翼政権のマリアーノ・ラホーイ首相を「フランコ主義の首相」、「新自由主義右翼の売国奴」と呼んで扱き下ろした。ラホーイは、ベネスエラ反政府勢力指導者の夫人らに会うなどしてきた。
マドゥーロは13日夜マナグアで開かれたベネスエラ連帯会合に出席し、各国の若者たちに、バラク・オバーマ米大統領に手紙を書き、政令取り消しを促すよう呼び掛けた。大統領はまた、米政府を糾弾し、平和と主権を防衛するベネスエラを支持する、フィデル・カストロ前玖議長の書簡を読み上げた。
大統領は、ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領からアウグスト・サンディーノ最高勲章を贈られた。
メヒコ市では14日、メヒコ労働党主催の「新しい社会の政党」国際セミナリオ(セミナー) が開かれ、40カ国から132政党が参加した。参加政党は、ベネスエラを支援し、「米政府の脅迫」を糾弾することを決めた。