米州諸国機構(OEA)は3月19日、ワシントンの本部で定例の大使級会議を開き、オバーマ米政権がベネスエラに圧力をかけてている問題について討議した。両国がOEAを舞台に正面からやり合った。
出席したベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相は、米国はベネスエラの石油を狙っており、そのためにマドゥーロ政権を倒そうと画策している、と主張した。
また、米政府はベネスエラに対し軍事介入だけでなく経済封鎖を意図しているとして、在米ベネスエラ外交公館の銀行口座が凍結されている、と指摘した。
これに対し、米国のマイケル・フィッツパトリックOEA大使は、米国は軍事介入の意図も、経済を害する意図もない、と否定した。
米国務省米州担当国務次官補ロベルタ・ジェイコブソンも別途、ベネスエラが繁栄し「真正な民主」の道に戻るのを望んでおり、ベネスエラとの誠意ある対話を希望する、と表明した。
ジュネーブの国連人権理事会は20日、「南」の主要組織が、米国に威圧されているベネスエラについてフォロ(フォーラム)を開く。
米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)が主唱、フォロは「一方的威圧手段と、人権全面享受への打撃」と名付けられている。
ALBAのほか、非同盟、G77、アフリカグループ、CELAC、ウナスール、メルコスールなどが参加する。
一方、ベネスエラ政府が国営石油会社PDVSA向けに100億ドルの融資を受けるため中国開発銀行と交渉中であることが19日明らかにされた。
また、チャベス石油相は、ベネスエラは価格安定化のため原油生産削減を産油諸国に働きかける政策を維持していく、と述べた。