2015年3月19日木曜日

エクアドール外相が米・ベネズエラ問題仲介でラ米カリブ代表に

 エクアドールのリカルド・パティーニョ外相は3月18日ワシントンで、ラ米側首席代表としてベネスエラと米国の対話を仲介したい、と述べた。

 ベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相は同地で、ニコラース・マドィウーロ大統領がパティーニョに代表を依頼した、と明らかにした。

 ロドリゲス外相は18日の米州諸国機構(OEA)次期事務総長を選出した外相会議で、OEAの某加盟国からベネスエラは脅迫されていると前置きし、OEAの機構と行動に変革を求める、と強調した。

 ワシントンでは19日、OEA大使会議が開かれ、米・ベネスエ問題を取り上げるが、ロドリゲス外相は、この会議に出席する。

 カラカスで17日開かれた米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)首脳会議は、ALBA、CELAC、ウナスール、カリコムのラ米域内4機構の連絡機関をつくり、これをラ米・米国間の問題解決に当たらせることを決めた。

 現在最大の問題は、米政府によるベネスエラへの攻撃的な内政干渉であり、連絡機関はまずはこの問題で仲介の労を取りたい構えだ。パティーニョは連絡機関の代表となる。

 カラカスでは18日、バラク・オバーマ米大統領に「ベネスエラは米国の安全にとり脅威」とした9日の宣言を破棄するよう求める1000万人署名運動が始まり、マドゥーロ大統領がオバーマ宛て書簡に最初の署名をした。

 一方、アスドゥルードル・チャベス石油相(故チャベス大統領の実弟)は同日、米国がベネスエラの石油部門に対し何かを仕掛けてくるのを警戒しているとし、新たな原油輸出市場を探すと明らかにした。

 ベネスエラは現在、日量87万バレルの原油を米国に輸出している。