ベネスエラ国会は3月11日、ニコラース・マドゥーロ大統領に安全保障に関する政令発動権を与える授権法を15日制定する、と発表した。大統領は10日、米政府による内政干渉の脅威が増幅したとして、半年間有効の授権法制定を国会に求めていた。
大統領はその折、ウルグアイのラウール・センディッチ副大統領を名指しせずに、米政府によるベネスエへの内政干渉を意識していない要職者が南方にいる、卑怯者だ、と非難した。センディッチは3日、ベネスエラに対する米国の内政干渉の要素は見当たらない、と語っていた。
マドゥーロには、ホセ・ムヒーカと交代し1日ウルグアイ大統領に就任したタバレー・バスケス大統領が保守的なことに対する苛立ちがある。
事態を受けてウルグアイ政府は11日、ベネスエラ駐在大使を召還し、事情を聴き、ベネスエラ大統領は確固たる情報もなしに不的確な発言をすべきでない、と反駁した。
その結果、モンテビデオで12日予定されていた南米諸国連合(ウナスール)のベネスエラ・米国問題をめぐる外相会議は中止され、23日に延期された。
パナマ外務省は11日、マドゥーロ大統領が4月パナマで開催される第7回米州首脳会議に出席する、と発表した。
一方、デルシー・ロドリゲス外相は、米国務省米州担当次官補ロベルタ・ジェイコブソンのベネスエラに関する発言を受けて、内政干渉と非難。「ベネスエラに何をすべきかなど言うべきでない」と一蹴した。