米上院歳出委員会は7月23日、米国人のクーバ自由渡航、それに伴う銀行送金などの禁止を解除する法案を賛成18、反対12で可決した。20日の国交再開後最初の画期的な進展だ。
法案には、クーバの港に寄港した船舶は、その後半年間、米国に入港できないとする現行法を無効にする条項も含まれている。
この日の同委員会には民主党14人、共和党16人が出席したが、共和党議員4人が賛成に回った。共和党のジェフ・フレイク、民主党のパトリック・レーヒーの両議員が中心となって法案可決を推進した。
一方、バラク・オバーマ大統領は23日ホワイトハウスで、NSC顧問、米州担当国務次官補、駐玖臨時代理大使らおよび、玖系実業家ら各界代表70人を招いて、対玖関係の現状評価と、当面の展望について話し合った。
議題には、現行の経済封鎖の下でなしうることはなにか、が含まれている。
クーバでは23日、フィデル・カストロ前国家評議会議長(88)が、テレスール放送開始10周年を祝うメンサヘを同社に送った。
テレスールは2005年7月24日、当時のウーゴ・チャベス大統領の肝煎りで、カラカスに本社を置くラ米諸国の国際テレビ放送として発足した。強大な米国のテレビ放送に対抗し、ラ米の視座で取材し発信するニュース報道をモットーとしている。
テレスールは8月、広島・長崎原爆投下70周年と、東電福島原発大事故の起きた現場周辺の取材を予定している。