2015年7月26日日曜日

キューバのサンティアゴ市が建都500年迎える

 キューバ東部の中心地サンティアゴ市は7月25日、建都500周年を迎えた。1515年、スペイン人ディエゴ・ベラスケスがこの地に街を開き、やがてサンティアゴはスペイン領クーバの最初の首都になった。

 サンティアゴから、その東のグアンタナモ市などにかけてはアフリカ系市民が多く、サンティアゴは「玖アフリカ系の首都」でもある。市内には、アフリカから伝えられた伝統宗教サンテリーアを観光客に見せる施設がある。

 植民地時代からクーバ革命にかけてサンティアゴはしばしば権力に対する抵抗の地となり、「英雄的な都」と呼ばれる。1953年7月26日には、フィデル・カストロら武装青年集団が市内にある陸軍モンカーダ兵営を襲撃し、革命の狼煙を上げた。

 この決起は失敗したが、5年5ヶ月後、革命は勝利する。きょう26日には、モンカーダ兵営襲撃62周年記念式典がサンティアゴで催される。

 カストロは1959年元日、首都ハバナで米国の後ろ盾を得た軍部による「新政権」擁立によって革命勝利が奪われるのを阻止するため、急遽サンティアゴを臨時首都とし、革命政権の初代大統領を指名した。

 現在サンティアゴ市は面積6000km2、人口100万人強。郊外には、クーバの守護聖母コブレを祀る聖堂がある。

 サンティアゴの地名は、スペイン、チレ、亜国、ドミニカ共和国など、スペイン語諸国に多い。このため区別する必要上、「サンティアゴ・デ・クーバ」(クーバのサンティアゴ)が正式名称。