2015年7月4日土曜日

グアテマラ国会委員会が大統領特権剥奪を勧告

 グアテマラ政権絡みの大がかりな汚職事件を6月12日から調査してきた同国国会特別委員会は7月3日、オットー ・ペレス=モリーナ大統領の不逮捕特権を剥奪するよう国会に勧告した。国会は近く審議し、採決するもよう。

 特権がなくなれば、検察庁が汚職事件との関連について大統領を捜査し、最高裁が審理することになる。

 事件は、税関と社会保障庁を巻き込んで展開されたが、今年4月暴露された。副大統領をはじめ政府高官ら多数が逮捕され、取り調べを受けている。

 大統領は、国内で激しい辞任要求行動に直面しながら辞任しないと突っぱねていたが、事件をめぐる予審開始が近づきつつあったため、憲法裁判所に庇護を求めた。だが6月30日、憲法裁は庇護を拒否した。

 国会委員会はこれを受けて、特権剥奪を勧告した。

 グアテマラ政局は、次期大統領選挙を9月6日に控え、混迷の極に達している。