2015年7月12日日曜日

メキシコ麻薬王ホアキン・グスマンがまた脱走に成功

 ホアキン・グスマン(58)がまたも、メヒコ麻薬マフィア界最大のお尋ね者となった。「エル・チャポ」の渾名を持つこの男は、シナロア麻薬マフィアの首領。7月11日夜、メヒコ州内にある厳重なエル・アルティプラーノ刑務所から脱走した。

 グスマンは1993年、メヒコ国境に近いグアテマラで逮捕され、メヒコに身柄が引渡され、ハリスコ州内のプエルタ・グランデ刑務所に収監された。だが2014年2月脱走に成功した。

 当局発表によると、グスマンはシャワー室に行ったまま独房に戻らなかった。軍・警察は空港、自動車道などに緊急配備を敷き、グスマンの行方を追っている。

 グスマンが刑務所外の部下らと連絡を取り、脱走したのは明らか。シャワー室の床から刑務所外部に繋がる全長1・5kmのトンネルが発見された。麻薬王は、トンネルという古典的方法で脱走したわけだ。

 【続報】ミゲル・オソリオ内相は7月13日、グスマン脱走は刑務所内の腐敗によってもたらされたとして、幹部3人を停職処分にして取り調べ中であることを明らかにした。また、約50人の刑務所関係の労働者からも事情聴取中という。

 政府はこの日、グスマン逮捕につながる情報提供者に懸賞金6000万ペソ(約380万ドル)を与える、と発表した。