2012年11月17日土曜日

スペインで第22回イベロアメリカ首脳会議開く


☆★☆ラ米19カ国(ハイチ除く)とイベリア半島3国(スペイン、ポルトガル、アンドーラ)の計22カ国が集う第22回イベロアメリカ(イ米)首脳会議が11月16日、スペイン・アンダルシーア州カディスで開会した。今会議は、ラ米植民地の独立に対応しようとした1812年のカディス憲法制定の200周年を記念している。

★欧州経済危機のさなか、ゼネストが決行されたばかりの騒然としたスペインで開かれた今会議は、欧州経済危機が焦点。17日に共同声明を発表して閉会する。

★スペインのフアン=カルロス国王は開会演説で、「我々はかつてなかったほどイ米を必要としている。大西洋の此岸は近年、経済危機にある。スペイン人は再びイ米人民を見詰めている。イ米は声を一つにして国際社会で発言すべきだ」と述べた。

★マリアーノ・ラホーイ同国首相は、「ラ米はかつて欧州にとって機会(オポルトゥニダー=チャンス)だったが、いまや欧州がラ米にとって機会になっている」と指摘した。

★首脳会議事務総長のエンリケ・イグレシアス(元ウルグアイ外相)は、「今会議は国際関係における立場の変化、欧米経済危機、ラ米の好況が焦点となる。西葡両国の経済危機はラ米経済に深刻な影響を及ぼしつつある」と語った。

★イ米首脳会議は1991年以来21年も続き、儀式化、形骸化している。今回もアルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ベネズエラ、ニカラグア、グアテマラ、キューバの7カ国首脳が、さまざまな理由で欠席した。

★このため来年パナマで開かれる第23回首脳会議以降は、隔年開催とする方針で、17日に決まる。各種の大型首脳会議がほぼ一年中続いていることも、隔年化の理由だ。

★一方、欧州とラ米の知識人ら市民は16日、カディス大学で「対抗サミット」を開いた。17日まで、11の分科会に分かれて討論し、最終宣言をまとめる。

★「対抗サミット」は16日、イ米首脳会議に向けて「人民の時」という声明を発表した。「諸国人民が主人公になる時空を拓く」必要性を訴えている。