2014年11月29日土曜日

ジュリアン・アサンジ氏がラ米に独自のインターネット網を持つべきと勧める

 ウィキリークス創設者ジュリア・アサンジは11月28日、ラ米諸国は通信の主権を守るためには、独自のインターネット網を持つべきだ、と述べた。

 同氏は亡命しているロンドンのエクアドール大使館から、キトにあるラ米通信研究所主催のビデオ会議に参加し、発言した。

2014年11月28日金曜日

メキシコ・ゲレロ州で首無しの11遺体発見さる

 メヒコ南部のゲレロ州内で11月27日、首のない11人の遺体が道路脇に放置されているのが発見された。年齢は20~25歳。一部の遺体は焼かれた跡があった。地元紙は写真付きで報じ、社会に衝撃を与えている。

 発見現場は、9月末、師範学校生43人が拉致された地域。殺害に関与したと見られる麻薬マフィアが、敵対する麻薬マフィアに当てたメッセージが残されていた。

 43人はイグアラ市警が拉致し、「ゲレーロス・ウニードス」というマフィアに引き渡した。同マフィアの殺し屋十数人が43人を殺害した可能性が濃厚だ。

 43人の一部の遺体は先ごろ発見されており、現在オーストリアの法医学所でDNA鑑定作業が行なわれている。

 一方、エンリケ・ペニャ=ニエト大統領は、11人の遺体発見直後の27日、腐敗の著しい全国の市警を廃止し、32州ごとに州警察として一本化する改憲案を12月1日、国会に提出すると発表した。

 大統領は事件への対応が遅く、43人の家族や多くの支援者から大統領辞任を求める声が出ている。窮地に陥ったため、唐突ながら改革政策を打ち出さざるを得なくなったのだが、有効性には疑問が出てくるだろう。

 大統領はまた、犯罪への関与が明白になった市政の権限を中央政府が代行するか、市政を交代させるかする法案も提出する。

 さらに全国規模の行方不明者捜索機関とDNA鑑定所を新設する法案も出す。この司法改革政策を打ち出す直前に11人の遺体が見つかったことで、大統領は一層厳しい立場に追い込まれた。

NYT論説委員がグランマ紙本社を訪問

 NYT紙論説委員エルネスト・ロンドーニョ(コロンビア人)が11月27日、ハバナのクーバ共産党機関紙グランマの本社を訪問した。2時間に亘って、ペラヨ・テリ-編集局長と会談し、社内を視察した。

 NYTには19人の論説委員がいて、週3回会合し、取り上げる主題を決める。同紙は9月から、米政府に対しクーバとの関係正常化を訴える論陣を張ってきた。

 グランマによると、同論説委員は今後も同じ論陣を張ると述べたという。 

2014年11月27日木曜日

メキシコ・ゲレロ州でもう一件、学生大量拉致事件発生か

 メヒコ内務省は11月26日、政府はゲレロ州で7月17日発生した可能性のある中等学校生31人の拉致事件を捜査中、と発表した。

 同州コクーラ市で31人は学期末の日の白昼、警察車に乗せられて連れ去られたまま行方不明なっている、という。

 拉致した一味は目出し帽姿。親たちは、事件を公にすれば子供たちの命はないと脅されてきたため、事件発生を届けるのが遅れたとされる。

 11月26日は、ゲレロ州イグアラ市で師範学校生43人が拉致され行方不明になってから2か月経つ日。31人の親たちは脅迫をついにはねつけて政府に捜索を訴えた。

2014年11月26日水曜日

伊高浩昭講演会「南米政治の潮流」終わる

 「南米政治の潮流」と題した伊高浩昭講演会が11月25日夜、山手線目黒駅に近い文化サロン「カフェ・イ・リブロス」で開かれた。

 2023年のモンロー教義宣言200周年と、ラ米独立200年期が鬩ぎ合う米州の状況を巡り、75分間の講演と、休憩を挟んでの45分間の質疑応答があった。

 サロンを埋めた聴衆はラ米に関心の深い人々がほとんどで、活発な質疑応答と意見交換があった。

ニカラグア運河建設は12月22日開始へ

 ニカラグア両洋運河の建設工事は12月22日着手する、と施工者HKNDが11月23日明らかにした。この日、太平洋岸のブリート河口の港に建設用の重機械などが中国から搬入される。

 国内では、運河建設路線周辺の住民の間で、環境破壊を懸念し建設に反対する声が出ている。
しかしHKNDの環境影響調査の結果発表は、来年3月になる見込み。

南米横断鉄道のボリビア通過は来年8月までに決定

 ボリビア公共事業省は11月25日、南米横断両洋鉄道のボリビア国内通過路線および建設の是非は来年8月31日までに決まる、と発表した。

 この両用鉄道は、ブラジルのサントス港からペルーのイロ港を結ぶ構想で、中国が資金・技術援助をする。路線は、ブラジルとペルーのアマゾニーア(アマゾン川流域地方)を通過するものと、間にボリビアを挟むものがある。

 内陸国ボリビアにとって国内通過は、「両洋への鉄道による出口」を確保する重要な意味を持つ。

 ボリビアはまた、太平洋岸領土をボリビアから奪ったチレ領内を両洋鉄道が通過する「第三の選択肢」の設定には強く反対している。

メキシコ野党、民主革命党のクアウテモク・カルデナスが離党

 メヒコ野党「民主革命党」(PRD)の創設者クアウテモク・カルデナス元党首(80)が11月25日、離党した。

 ゲレロ州イグアラ市で9月26日発生した師範学校生43人の拉致・行方不明事件に、PRD党員の市長が関与していたことから、カルデナスはカルロス・ナバレテ現党首ら執行部に辞任を求めていた。だが執行部が辞任しなため、自ら党を去った。

 カルデナスは、メヒコ革命中興者ラサロ・カルデナス元大統領の息子。上院議員、ミチョアカン州知事、首都メヒコ連邦区長(メヒコ市長)を歴任した。

 大統領選挙に3回出馬した。最初の1988年の選挙では事実上勝利したが、開票操作で勝利を奪われた。

 カルデナスはPRDの長老で、「精神的指導者」だった。PRDは派閥抗争を抱えており、カルデナスが去ったことで、内部対立は一層深まるもようだ。

ウルグアイ決選は政権党候補T・バスケス優勢

 ウルグアイ大統領選挙決選は11月30日実施される。25日明らかにされた支持率調査では、
ムヒーカ現政権の政権党「拡大戦線」(FA)のタバレー・バスケス候補(前大統領)が52%で、国民党(PN)のルイス・ラカージェ候補の37%を大きく引き離している。

 残る11%は、「未定」ないし「無回答」。

2014年11月25日火曜日

ベネズエラのラテンジャズを東京で満喫

 素晴らしいラテンジャズだった。先ごろ(11月14日)、東京・青山のショーレストラン「ブルーノート」で、ベネスエラの「トゥリオ・アルデマーロ・ロメーロ」の演奏会があった。

 故アルデマーロ・ロメーロ(1928~2007)は、ベネスエラの民俗音楽とジャズを融合させ、「新しい音調」を創った。ブラジルのボサノヴァへの対抗意識があった。

 トゥリオは、グスタボ・カルシー(ギター)、ペドロ・ロペス(ピアノ)、ミゲル・デビセンソ(ドラム)。特にカルシーの電響ギターとロペスのピアノが良かった。

 歌手カルメーラ・ラミーレスは悪くなかったが、声量がいま一つだった。日本人女性2人のアルパ演奏と歌もあった。

 初来日で、豊橋、大阪、駒ケ根で演奏し、青山に来た。「ベネスエラ文化週間」の行事として催された。

スペイン外相がキューバを公式訪問

 スペインのホセ=マヌエル・ガルシアマルガージョ外相は11月24日クーバを公式訪問し、リカルド・カブリーサス副首相と会談した。

 スペインの国民党(PP)政権は従来、社会主義クーバに厳しい姿勢をとっていたが、欧州連合諸国が相次いでクーバとの関係強化に動いているため、ラホーイ政権はバスに乗り遅れるなと外相を送り込んだ。

 ガルシアマルガージョは、ブルーノ・ロドリゲス外相、ロドリーゴ・マルミエルカ貿易・外資相、ハイメ・オルテガ枢機卿(ハバナ大司教)とも会談する。

 

セルバンテス賞にフアン・ゴイティソロ決まる

 スペイン人作家フアン・ゴイティソロ(83)が今年度のセルバンテス賞に11月24日決まった。授賞式は来年3月、マドリーで。賞金は12万5000ユーロ(15万5000米ドル)。

 ゴイティソロはフランコ独裁を嫌って長らくパリに住んだが、1966年以降、モロッコのマラケシュを拠点にしている。西仏アラビア語をこなす。

 作品には『祭の終わり』、『フリアン伯爵の名誉回復』、『手の遊び』、『イデンティダーの徴』など。

 内戦時のサライェヴォの状況を書いたルポルタージュ『サライェヴォノート』などのジャーナリズム作品も多い。
 

ガルシア=マルケスの資料はテキサス大学が購入

 米テキサス大学が故ガブリエル・ガルシア=マルケス(GGM)の資料を買い取ったことが11月24日明らかにされた。GGMは4月にメヒコ市で死去。以来、資料の行き先が関心を集めていた。

 資料には、取材メモ、写真、書簡、タイプ打ち原稿などが含まれている。代表作の一つ『孤独の百年』(邦題「百年の孤独」)の原稿もある。

 テキサス大学のハリー・ランサム研究所には、ホルヘ=ルイス・ボルヘス、ジェイムス・ジョイス、アーネスト・ヘミングウェイ、ウィリアム・フォークナーらの資料の取集がある。ここに加えられる。

 書簡は約2000点ある。グレアム・グリーン、ギュンター・グラス、フリオ・コルタサル、カルロス・フエンテスからの手紙も含まれている。

 コロンビアでは、コロンビア人のGGMの貴重な資料を買わなかったとして政府批判が起きている。これについて政府は24日、GGMの遺族が売り渡し先を決めたのであって、政府に責任はない、と釈明した。

ラ米2大経済機構が統合テーマに初の対話

 チレ首都サンティアゴのガブリエーラ・ミストゥラル文化セントロで11月24日、「AP-メルコスール:地域統合についての対話」と題したセミナリオ(セミナー)が開かれた。チレ政府が主催、サンティアゴにある国連ラ米・カリブ委員会(CEPAL)が協賛した。

 太平洋同盟(AP。チレ、ペルー、コロンビア、メヒコ加盟)と南部共同市場(メルコスール。ブラジル、アルヘンティーナ、ウルグアイ、パラグアイ、ベネスエラ加盟)は合わせて、ラ米域内貿易の80%、国内総生産の80%、外資導入額の80%を占める。

 セミナリオには両機構加盟国の外相、通商担当相、企業家、労組代表らが出席した。LAC(中米・カリブ)代表としてグアテマラも参加した。

 ミチェル・バチェレー智大統領は開会演説で、「多様性を持つからこそ世界に対して堅固さを示すことができる」と述べた。APは市場原理至上主義の新自由主義、メルコス-ルは社会政策重視のポスト新自由主義(改良型新自由主義)で、これまで対話がなかった。バチェレーは両機構の間に橋を懸けようとしている。

 エラルド・ムニョス智外相は閉会演説で、「少なくとも本日、接近不能との神話を取り除いた。統合は選択肢でなく必要性だ。来年1月CELAC(ラ米・カリブ諸国共同体)と中国の首脳会合がある。その時、LACは一体化して臨めるかどうかが重要だ」と指摘した。

 両機構のほかに、ベネスエラ、社会主義クーバなど9カ国が加盟する左翼諸国の相互援助機構「米州ボリバリアーナ同盟」(ALBA)がある。

2014年11月22日土曜日

ペルー最高裁がフジモリ受刑囚の自宅軟禁要請を拒否

 ペルー最高裁特別刑事法廷は11月20日、自宅軟禁への変更を求める受刑囚アルベルト・フジモリ元大統領の要請を却下した。

 フジモリは、大統領時代に軍と警察が実行した2件の計画的集団殺人事件の最高責任者として禁錮25年の刑に服役中。
 

カリブ石油連帯機構は従来通り運営へ

 カリブ石油連帯機構(ペトロカリーベ)の第14回石油相会議が11月20日カラカスで開かれ、ベネスエラのラファエル・ラミーレス外相(前石油相)は、同国政府は従来通り機構との公約を守る、と言明した。

 国際原油価格低下、マドゥーロ政権のガソリン値上げ方針などから、機構の運営に変調を来すのではないかとの懸念が加盟国に広がりつつあった。ラミーレスは、これを払拭した。

 機構にはベネズエラと、中米・カリブ地域の18カ国が加盟している。最新の加盟国は、サンチェス左翼政権が今年発足したエル・サルバドールである。

 機構は、加盟国ともに432事業を実施し、14合弁製油所を建設してきた。

第1回GGM物語賞にアルゼンチン人の『むかつく幸福』

 第1回ガブリエル・ガルシア=マルケス物語イスパノアメリカ賞に、アルヘンティーナのギジェルモ・マルティネスが決まり、11月21日ボゴタで授賞式が催された。

 受賞作は『ウナ・フェリシダー・レプルシーバ』(むかつく幸福)。マルティネスは、フアン・サントス大統領とマリアーナ・ガルセス文化相から表彰状と賞金10万ドルを手渡された。

 この賞は、コロンビアの文化省と国立図書館の主催で、スペインのセルバンテス研究所が協賛している。今回は2013年刊行のスペイン語文学123点が審査対象だった。

メキシコで若者らが抗議デモで大統領辞任を要求

 メキシコ市中心部の憲法広場(ソカロ)に11月20日、大学生ら若者を中心に3万人が集結し、大統領政庁に向かって、「43人を生きて返せ」と訴え、併せて大統領辞任を要求した。

 43人とは、9月23日に警官に拉致され、麻薬マフィアの殺し屋に殺害されたとされるゲレロ州内の師範学校生。抗議行動には43人の親や家族も参加した。

 エンリケ・ペニャ=ニエト大統領は、43人事件を依然解決できないことや、企業の協力で豪邸を建てた事実が暴露されたことから支持率が急速に落ちている。

 この日、ゲレロ州、北部のチウアウア州など7州でも抗議行動があった。

チリ大統領の父空将拷問死の責任者に禁錮刑

 チレ法廷は11月21日、ミチェル・バチェレー大統領の父、故アルベルト・バチェレー空将を拷問死させた空軍退役大佐二人に禁錮3年と2年の実刑を言い渡した。

 バチェレー空将はアジェンデ社会政権の物資補給の責任者だった。73年9月11日軍事クーデターで同政権が倒された後、ピノチェー軍政から反逆罪で投獄された。空将がクーデターに同調しなかったためだ。

 空将は獄中で拷問され、74年3月12日、死去した。

 拷問の最高責任者は軍事政権中枢だったことから、両元大佐の刑は軽くなった。

2014年11月20日木曜日

伊高浩昭講演会「南米政治の潮流」のお知らせ

◎伊高浩昭講演会

主題 南米政治の潮流
日時 11月25日(火)1900~2100
場所 「カフェ・イ・リブロス」:品川区上大崎2-20-4
会費 2000円
申し込み 電話03-6228-0234 

パラグアイで12月に第一回「言語展」開催へ

 アスンシオンで第一回「パラグアイ言語展」が12月3~5日、催される。この国の二大言語は公用語のグアラニー語とスペイン語だが、他にも少数先住民らの言語がある。

 それらを図表や文字で示し、専門家がシンポジウムで話し合う。言語の多様性、それと関連する文化の多様性、少数者言語の尊重などがテーマとなる。

ティアナク文明の「豊穣の神」像がスイスからボリビアに帰還へ

 ボリビアのエボ・モラレス大統領は11月19日記者会見し、豊穣の神エケコの石像が還ってくる、と発表した。

 この像は、ティアナク文明期の紀元前200年から紀元後200年の間に制作されたとされ、ティティカカ湖畔の神殿に祀られていた。

 ボリビア政府の調査によると、1858年スイス人によって盗まれ、1929年にベルン歴史博物館に売却された。

 ボリビア政府は3年前から外交交渉を通じて石像返還を求め、このほどスイス側が応じた。

 エケコの祭は毎年1月24日にある。エボは、来年のこの日、石像を迎えて盛大な祭典を催すと述べた。

ハイチでデモ隊が衝突、4人死傷

 アイチ(ハイチ)首都ポルトープランスの低所得者居住地域で11月18日、反政府勢力がミシェル・マルテリ大統領辞任を求めてデモ行進し、大統領支持派と衝突、1人が死亡、3人が負傷した。

 反政府の「民主愛国運動」および「憲法順守愛国団」は、政府が延期し続けてきた国会議員選挙と市長・市会議員選挙の早期実施と政治囚解放も要求していた。

 警官隊も出動し、催涙弾でデモ隊を解散させようとした。目撃者は、野党議員がライフル銃で大統領支持派側を撃っていた、と語っている。

コロンビアとニカラグアが経済水域めぐり条約交渉へ

 コロンビアのフアン・サントス大統領は11月18日、カリブ海の同国領サナンデレス諸島およびプロビデンシア諸島近海の経済利権についてニカラグアと条約を締結する交渉に入る、と発表した。

 2年前の2014年11月、国際司法裁判所の裁定により、それまでコロンビアが支配していたカリブ海経済水域のうち9万平方kmがニカラグアの水域となった。

 ニカラグア北方約220kmにある両諸島は、ニカラグアに認められた経済水域に包み込まれるようになっている。このため両諸島住民は漁業など経済利権をニカラグア政府に保障させるよう、コロンビア政府に働きかけてきた。

 ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領は19日、サントスの発表を認めた。12年12月初め、EPNメヒコ大統領就任式に出席した折サントスと会談し、条約交渉開始で合意していた、と明らかにした。  

エボラ出血熱と闘うキューバ人医師が感染

 クーバ保健省は11月19日、西アフリカにエボラ出血熱治療のため派遣した医師一人がエボラに感染した、と発表した。

 10月からシエラレオネで医療任務に当たっていたフェリックス・バエス医師(43)で、18日に39度の高熱が出た。同医師はスイスの専門病院に搬送される。

 クーバはシエラレオネ、リベリア、ギニアの西アフリカ3国に256人の医師団を派遣している。この「国際主義任務」は世界中で高く評価されている。 

2014年11月18日火曜日

ウルグアイ大統領選挙決選はバスケス前大統領優勢

 ウルグアイ大統領選挙の決選は11月30日実施される。支持率調査によると、政権党「拡大戦線」(FA)候補のタバレー・バスケス前大統領が53%で、当選する勢いを示している。

 対立候補は国民党(PN、ブランコ党)のルイス・ラカージェで、38%。伝統政党コロラード党はラカージェ支援に回っている。

 国会は10月26日の選挙で、拡大戦線が下院99議席中の50、上院31議席中の15を占めることが決まっている。上院の16番目の議席は決選で決まる副大統領が占める。

 政権党が従来通り、上下両院で過半数を占める公算が大きい。

メキシコやハイチに多い「現代の奴隷」

 11月17日公表された「2014年世界奴隷指標」によると、ラ米ではメヒコ26万6000人、アイチ(ハイチ)23万7700人、ブラジル15万5000人、コロンビア10万5400人などが多い。

 「現代の奴隷」と言うべき、極悪の待遇の下で強制労働を課せられている人々の統計で、メヒコの場合は組織犯罪者絡みがほとんどだ。

 米国に密入国するためメヒコに入る中米北部3国(グアテマラ、エル・サルバドール、オンドゥーラス)の人々が犯罪組織に強制され働かされる例が多い。 

ベネズエラ労働会議がガソリン値上げを決議

 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は11月17日、「世界一安いガソリン価格を支えている補助金を社会政策に回すとの労働者会議の決議を検討する」と述べた。

 政権党・ベネスエラ統一社会党(PSUV)の支持母体の一つである、「労働者社会主義ボリバリアーナ中央連盟」(CBST)による第一回労働者階級全国会議の閉会演説で明らかにした。

 このところの国際原油価格下落で、ベネスエラの石油収入は35%減った。財政赤字がかさむ国庫に、痛手が重なる形となっている。

 政府は、世界一安いガソリン価格を維持するため年間125~150億ドルの補助金を費やしてきた。だが財政健全化のため補助金廃止は不可欠の要素となっている。

 しかし、この経済調整でガソリン価格が上がれば、他の物資や公共料金の値上げを招くことになり、政権党は支持を失うばかりか、暴動さえ起こりかねない。

 来年9月に予想される国会議員選挙を控えて、マドゥーロ政権は慎重にガソリン値上げを図ろうとしている。だから政府でなく、CBSTに値上げを決議させたのだ。

米政府はキューバ人医師亡命を奨励、とNYTが批判

 ニューヨークタイムズは11月17日の論説で、米政府がクーバの頭脳流出を促進している、と非難した。

 クーバは国際主義保健協力派遣政策で、全世界に5万人の医師、看護師、医療技術者らを送り込んでいるが、その医師を米国に亡命させる米政府の政策を非難したもの。

 2013年9月から14年9月までの1年間に1278人のクーバ人医師が米国に亡命した。この政策は06年にブッシュ前政権が始めた。

 亡命奨励政策は米政府が、クーバの国際主義政策が成果を挙げていることに脅威を感じていることを示している。

 現在、西アフリカでクーバ人医師256人がエボラ出血熱患者の治療に従事しているが、彼らは米政府が建設した医療施設内で働いている。いつでも米大使館に駆け込むことができる、とNYT紙は指摘している。

 同紙は9月末から、米玖関係正常化を促す論陣を張ってきた。

2014年11月17日月曜日

ハバナが建都495周年迎える

 クーバの首都ハバナ=サンクリストーバル・デ・ラ・アバーナが11月16日、建都495周年を迎えた。

 ハバナ市は1519年のこの日、スペイン人ディエゴ・ベラスケスによって建設された。1982年、世界遺産に指定された。

 1959年の革命後、カストロ政権は都市部を冷遇する政策をとった。このためハバナは荒れ果て、「化粧しない美人」とも称された。

 1990年代以降、観光重視政策と相俟って、ラ・アバーナ・ビエハ(旧市街)の修復工事が進み、現在は往時の姿がかなり復元されている。

コロンビア革命軍(FARC)が陸軍少将を拉致

 コロンビア国防省は11月16日、チョコー県都キブドー市近郊の密林を流れるアトゥラト川で、陸軍対ゲリラ戦特殊部隊「ティタン(タイタン)」司令官ルベーン=ダリーオ・アルサテ少将がゲリラ組織コロンビア革命軍(FARC)に拉致された、と発表した。

 少将は、これまでFARCに拉致・誘拐された軍人の中で最高位。
 
 この日は日曜だったため、私服姿で快速艇に乗り川遊びを楽しみ、岸に上がろうとした際、拉致された。FARCは、少将と共に部下ら二人を拉致し、快速艇で川下に走り去ったという。

 政府とFARCは2012年11月からハバナで和平交渉を断続的に続けてきた。現在は休止中で、今月18日再開の予定だったが、フアン・サントス大統領は16日、拉致事件発生を受けて和平交渉再開を差し止めると発表した。
 

ブラジル国営石油会社ペトロブラスの裏金事件、重大局面に

 ブラジルのヂウマ・ルセフ大統領は11月16日、G20首脳会議に出席した豪州ブリスベーンでブラジル人記者団と会見し、ブラジルの犯罪者無処罰の悪しき伝統は永久に変わる、と述べた。

 これは、腐敗の疑いが持たれている国営石油会社PETROBRAS(ペトロブラス)の重役18人を14日逮捕した事実を踏まえての発言。事件は重大局面に達している。

 同社の腐敗事件は3月、一人の重役が逮捕されたことから明るみに出た。同社の裏金を政権党・労働者党(PT)に政治資金として回していた、と同重役は自供した。

 ルイス・ルーラ前大統領から続く2代3期のPT政権に回された闇資金は、計39億ドルに上るとされる。

 ルセフは10月26日、大統領選挙決選で再選を果たしたが、選挙戦では対立候補陣営はペトロブラス腐敗問題を前面に打ち出してルセフ再選を阻もうとした。
 

2014年11月15日土曜日

LATINA12月号「乱反射」は、ベネズエラ知識人インタビュー特集

◎最近の伊高浩昭執筆記事

★月刊誌LATINA12月号(11月20日刊)連載企画「ラ米乱反射」第104回:「石油収益で脱石油経済モデル構築を ベネズエラの知識人ルイス・ブリート博士語る」=インタビュー特集=

 書評:岡田裕成著『ラテンアメリカ 越境する美術』(筑摩書房)

★週刊金曜日誌10月31日号 ブラジル大統領選挙決選結果分析

★NGO機関誌そんりさ10月号 グアテマラのマヤ民族分断統治について

ベネズエラが国会議員殺害犯引き渡しを要求へ

 ベネスエラ最高裁は11月14日政府に対し、コロンビア人殺人犯レイベル・パディージャ=メンドサの身柄引き渡しをコロンビア政府に要求するのを許可した。

 パディージャは、10月1日カラカス市内で、政権党ベネスエラ統一社会党(PSUV)国会議員ロバート・セラと妻マリーア・エレーラの自宅に侵入し、2人を刃物で惨殺した。セラは首を切り落とされた。

 ベネスエラ政府は、この事件を政治不安定化のための政治的暗殺と捉え、諜報機関を動員して捜査した。その結果、国会警備隊長らベネスエラ人警官2人が事件に関与していたことが明るみに出た。

 2人の供述から、パディージャの率いるコロンビア人殺し屋一味8人が実行犯だったことが判明した。

 政府は、国際刑事警察機構(インターポール)を通じて捜査をコロンビア警察に要求した。コロンビア警察は11月2日カルタヘーナ市内でパディージャを逮捕した。

 ベネスエラ警官2人とコロンビア人一味は、総額50万ドルで犯行を請け負ったとされる。黒幕については、明らかにされていない。

キューバのラ米医学校(ELAM)が創立15周年迎える

 ハバナ郊外にあるラ米医学校(ELAM=エラム)が11月15日、創立15周年を迎えた。前日14日、同校で記念式典が挙行された。政府を代表して、医師資格を持つホセ=ラモーン・マチャード共産党第2書記が主催した。

 現在、同校では117か国の留学生6075人が学んでいる。卒業生は33か国の2万4486人。帰国して医療活動に従事している。

 ELAMはキューバの「国際主義」政策の要であり、ラ米統合や発展途上諸国保健支援に多大な貢献をしてきた。

2014年11月13日木曜日

キューバで一人3台まで携帯電話使用認めらる

 クーバ人成人は来年2月から、携帯電話を一人3台所有できることになった。それぞれ契約は一年ごとに更新する。官報が11月11日発表した。

 ラウール・カストロ政権は2008年、携帯電話を解禁した。以来、その使用は急増し、多くのクーバ人にとって日常生活の必需品になっている。

 国営のクーバ電気通信会社(ETECSA=エテクサ)が契約を扱う。同社は、携帯電話での電郵(イーメイル)サービスも開始することになった。

 

2014年11月11日火曜日

中国でウマーラ・ペルー大統領と安倍首相が会談

 ペルーのオヤンタ・ウマーラ大統領は11月10日、APEC首脳会議開催中の中国で安倍首相と会談した。大統領は冒頭、7月の首相のラ米歴訪でペルーが訪問先から外されたのを「残念だった」と伝えた。

 首相は、謝罪するとともに、ペルーは日本にとって重要な国だと伝えた。先の歴訪で首相は、メヒコ、TT、コロンビア、チレ、ブラジルを訪問した。

 メヒコ、コロンビア、チレはペルーとともに太平洋同盟(AP)を組んでいる。その中からペルーだけが外されたため、当時ペルー政府内に不信感が募っていた。これが、今回の首脳会談で解消されたことになる。

 双方は協力、投資を活発化させることで一致した、とペルー政府は明らかにしている。

12月はラ米・南米で首脳会議相次ぐ

 ボリビアのエボ・モラレス大統領は11月10日、12月の外遊日程を明かにした。ラ米諸国首脳の外交日程と重なる部分が多い。

 12月1~12日はリマで、国連気候変動年次会議が開かれ、エボは3日ごろ出席する見通し。

 次いで12月4~5日、キトで南米諸国連合(ウナスール)首脳会議がある。

 メヒコのベラクルス市で12月8~9日、イベロアメリカ首脳会議が開かれる。

 ハバナでは12月14日、米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)創設10周年記念首脳会議がある。

 そして12月半ばアルヘンティーナのエンテレリオス州で、南部共同市場(メルコスール)首脳会議が開催される。

ニューヨークタイムズが5週連続でキューバとの関係正常化を訴え

 ニューヨークタイムズ紙は10月11日以来5週間に亘り週末の論説で、クーバとの関係を正常化させるよう米政府に訴えた。

 歴代米政権が半世紀余り維持してきた対玖経済封鎖は失敗しとして、オバーマ政権に解除を求めている。また、根拠の乏しい「テロリズモ支援国家」指定からクーバを解除せよと訴えている。

 さらに、クーバでスパイ罪で服役している米人アラン・グロスと、米国で長期刑に服しているクーバ人諜報員3人の「交換釈放」を提案している。

 同紙は、来年4月パナマで開催される米州首脳会議にラウール・カストロ国家評議会議長の出席が予想されるのを踏まえて、その前にバラク・オバーマ大統領は対玖姿勢を変化させることが可能だ、と指摘している。

2014年11月10日月曜日

メキシコの学生43人は殺害され焼かれたと検察が発表

 メヒコ検察庁は11月7日、拉致された師範学校生43人は全員殺害され、遺体を焼かれた後、川に捨てられた、と発表した。43人はゲレロ州アヤツィナパの学生で、9月26日、同州イグアラ市の警察に拉致され、行方不明になっていた。

 発表によると、市警は43人を地元麻薬業者の殺し屋たちに渡した。学生たちは州政や市政をかねがね批判していた、という。市警を動員したイグアラ市長は既に逮捕されている。

 政府や当局は、9月下旬の事件発生直後に迅速に動かなかった。動いていれば、学生たちの命は助かったかもしれない。メヒコの「無処罰」主義という司法の堕落と弱さ、無名で弱い立場の者を無視する伝統が政府当局の遅すぎた対応に現れた。父兄らの抗議行動を受けて初めて検察が動き、事件の全貌が明らかになった。

 学生、教師、市民らは8日、ゲレロ州都チルパンシンゴの州政庁前で自動車十数台を焼いて、事件に激しく抗議した。州警察は、これを取り締まらなかった。

 メヒコ市中心街でも、抗議の暴動が起きた。エンリケ・ペニャ=ニエト大統領は9日、43人のための国喪が続いていると述べ、破壊活動を止めるよう訴えた。

 一方、あるメディアは、メヒコ市とケレタロー市を結ぶ高速鉄道を建設する中国系業者らの企業集団が建設したという同大統領の豪壮な私邸の存在を暴露し、建物内部の様子や写真などを報じた。

2014年11月7日金曜日

講演会「南米政治の潮流」のお知らせ

◎南米政治の潮流

 先のブラジル大統領選挙、ベネスエラ情勢、太平洋同盟諸国、中国の接近などを踏まえ、最新の
動きを語ります。

講師: 伊高浩昭 
略歴: ジャーナリスト、元共同通信記者、1967年からラテンアメリカ全域を取材、
著書・訳書多数、月刊誌LATINAに「ラ米乱反射」連載中
 
日時:2014年11月25日(火) 19:00~21:00 (質疑応答含む)

会場:Café y Librosホール、品川区上大崎2-20- (地図参照)

参加費: 2000円(コーヒー、菓子付き)

申し込み:Cafe y Libosまで tel:03-6228-0234info@cafeylibros.com


ブラジルがキューバ人専門医導入を希望

 クーバ駐在のブラジル大使セザリオ・メラントニオは11月6日、ルセフ政権の「マイス・メジコ」(もっと医師を)政策により、既にブラジル国内でクーバ人総合医師1万1800人が働いているが、可能ならば今後はクーバから専門医を導入したい、と述べた。

 同大使によると、ブラジル人のうち4800万人がクーバ人医師の診察を受けてきたが、その88%は満足している。

 ブラジルは、クーバ人医師による医療サービスに対し、年間85億ドルをクーバに支払っている。両国貿易は年間20億ドルであり、医療サービスはその4倍強に及ぶ。
 
 クーバの医師、医療技術者、看護師ら医療労働者は48万人。うち5万人が世界66カ国で活動している。その中には、西アフリカのエボラ出血熱が深刻な3国で働く数百人が含まれている。

 クーバでは、対外医療活動は「国際主義任務」と呼ばれ、自発的参加が期待されている。

パナマ運河第3水路の最後の閘門一式が到着へ

 パナマ運河庁は11月6日、閘門式第3水路の建設工事は80%強進んでいる、と明らかにした。完成は来年末で、2016年1月15日開通を予定している。

 同水路に用いられる閘門一式は、イタリアのトゥリエステ港から中国の特殊貨物船で運ばれており、運河のカリブ海側に11日到着する。これをもって閘門は全て到着したことになる。

 建設工事の遅れは、資金不足と閘門建設の遅れが原因。当初、第3水路開通は、パナマ運河開通100周年の今年8月15日に予定されていた。

在米グアテマラ人労働者の送金額は54億ドルになる見込み

 グアテマラ政府は11月6日、今年1~10月の在米同胞出稼ぎ労働者による送金額は46億5000万ドルに達し、年末には史上最高の54億7200万ドルになる見込み、と発表した。

 在外グアテマラ人は150万人で、その半分は米国にいる。その多くは不法滞在者で、今年既に4万5000人が国外退去させられている。

 在外労働者からの送金額は、この国の年間輸出額の約半分に匹敵する。

2014年11月6日木曜日

米共和党の議会選勝利で対キューバ関係改善機運遠のく

 オバーマ米政権の与党・民主党が連邦議会(国会)の上下両院で過半数を共和党に奪われたことで、米玖関係改善の機運は遠のいたと見ることができる。

 バラク・オバーマ大統領は、任期内に対玖経済封鎖をなくし関係を正常化させたいとの願いを示唆していた。だが経済封鎖の重要部分は議会議決事項であり、保守・右翼・極右を包含する共和党が多数派では議決は覚束ない。

 クーバ政府は米議会選挙結果についてまだ言及していないが、民主党の勝利を期待していたのは確かだ。クーバに厳しい頑迷な反カストロ派議員のほとんどは共和党にいる。

 クーバとしては今後、2年後の米大統領選挙で民主党が勝つのを期待することになる。

 ジョージ・ブッシュ前大統領の弟ジェブ・ブッシュは、共和党の大統領候補の一人と目されている。ジェブは14年前フロリダ州知事だった当時、大統領選挙の同州内での開票作業で兄ジョージに有利に計らい、アル・ゴア民主党候補から勝利を奪うのに貢献したと伝えられた。

 ジェブが次期大統領にでもなれば、クーバにとっては厄介な事態が続くことになるだろう。
 
 

拉致学生43人の両親らがメキシコ政府に「生きて返せ」と迫る

 メヒコ南部のゲレロ州イグワラ市で9月26日、師範学校生43人が拉致され行方不明になった事件で、学生たちの両親、親戚、友人らの一行が11月5日、メヒコ市憲法広場(ソカロ)に到着し、「息子・娘たちを生きて返せ」と顔写真を掲げて政府に要求した。

 ソカロには、大統領政庁(国家宮殿)がある。親たちは、エンリケ・ペニャ=ニエト政権の無策を厳しく批判している。

 43人の一部は10月、遺体で集団墓から発見されたと伝えられたが、その後、学生たちの遺体でないことが判明した。

 学生たちは州内アヤツィナパの師範学校生で、イグワラ市政にかねがね批判的だった。拉致事件にはイグワラ市警が実行犯として関与しており、市長は昨4日ようやく逮捕された。

 この日の行進とソカロでの集会には、各地の師範学校生、大学生、教員組合、労組、芸術家、知識人、一般市民が連帯し、2万人に膨らんだ。
 
 

キューバのマリエル特区への外資導入は年末以降開始へ

 ハバナ西方45kmにあるマリエル開発特区(ZEDM)への外資投入が今年末から来年初めにかけて始まる。共産党機関紙グランマが11月5日報じた。

 投資対象の事業計画は246種あり、投資額は計87億ドル。農業/食糧、石油代替エネルギーの両分野にまず投下される見込み。

 西伊中露仏越伯墨蘭加など30か国が投資計画を提示している。日本にもその動きがある。

2014年11月5日水曜日

エクアドール国会が大統領無期限再選のため改憲審議へ

 エクアドール憲法裁判所は10月31日、大統領無期限再選を可能にするため改憲を国会の議決に委ねることを可とする判断を下した。野党が要求していた国民投票は不要とされた。

 ラファエル・コレア大統領は2007年就任し、08年の新憲法下で現在2期目にある。途中で終わった07年開始の任期を入れれば、通算3期目にある。

 08年憲法は、大統領は任期4年で、連続もしくは非連続で一回限り再選可能と規定している。

 国会で多数派の政権党「パイース同盟」(AP)は6月26日、大統領再選を無期限可能とする改憲を憲法裁に求めた。政権党は年内に改憲法案を策定し、来年中に改憲する方針。

 ラ米ではベネスエラとニカラグアが大統領無期限再選制をとっている。

ウルグアイ大統領選挙決選は政権党候補バスケス有利

 ウルグアイ大統領選挙の決選は11月30日実施される。5日公表された最新の支持率調査によると、政権党・拡大戦線(FA)候補タバレー・バスケス前大統領が52%で、国民党(PN)候補ルイス・ラカージェ上院議員の36%を引き離している。

 残り12%は、未定、白票、棄権など。

 10月26日実施の第一回投票では、バスケス47・8%、ラカージェ30・9%だった。

伊高浩昭講演会「南米政治の潮流」

 ◎講演会「南米政治の潮流」のお知らせ

講師 伊高浩昭(ジャーナリスト)

日時 11月25日(火)1900~2100

場所 「カフェ・イ・リブロ」=品川区上大崎2-20-4

費用 2000円(カフェと菓子込み)

申し込み 電話6228-0234