2014年4月4日金曜日

米国際開発局のキューバ向け反体制工作が暴露さる

 米政府の対外援助・工作機関「米国際開発局」(USAID)が、2010~12年に「クーバtwt」という、携帯電話で送受信できるインターネットを使って、クーバの若者らを反体制方向に導く活動をしていた事実が明らかになった。

 AP通信が4月2日報じたもので、同局職員が2010年7月、ワシントンとデンヴァー、およびコスタ・リーカとニカラグアから技術面の専門家を伴ってスペインに行き、組織を整え、銀行口座をケイマン島に置いた。

 クーバに近い発信拠点を中米に置いたが、コスタ・リーカの公算が大きい。この作戦は「スンスネオ」計画と呼ばれていた。クーバで「ハチドリの羽音」を意味する言葉だ。

 計画は、当初はスポーツ、音楽など当たり障りのない番組を流し、利用者が増えた段階で政治的情報を流し、若者らを反体制に導くというもの。利用者は12年8月には4万人に達した。

 米政府は、この暴露報道を受けて3日、「クーバ人若者が相互の、もしくは対外的なコミュニケーションを拡大できるよう」、その事業をしていたことを認めた。

 「黙視できない環境」が対象の場合、秘密裏に事業をすることがあり、クーバだけが対象ではない、とも明らかにした。

 問題の事業は、理由が公表されないまま打ち切られた。09年にクーバで逮捕されたUSAID契約職員アラン・グロスと、この事業との関係がうんぬんされているが、米政府は、その関連性を否定した。

 ラウール・カストロ議長は元日の革命55周年記念式典での演説で、「クーバの歴史的指導部と若い世代を離反させ、不安と未来への懸念を醸し、社会主義を潰すという工作がある」と述べていた。グランマ紙は、USAIDの工作暴露を受けて、議長発言が証明された、と指摘した。