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2015年9月13日日曜日

ベネズエラとコロンビアが国境問題めぐりキトで会談

 ベネスエラとコロンビアは9月12日、南米諸国連合(ウナスール)の仲介により、国境閉鎖問題打開策を探るため、キトで外相会談を開いた。

 会談はエクアドール(赤道国)外務省で4時間続いた。会談にはデルシー・ロドリゲスVEN、マリーア・オルギンCOLの両外相と、立ち合いのリカルド・パティーニョ赤、ロドルフォ・ニンURUの両外相が加わった。

 パティーニョ外相は、会談は満足のゆくものだった、と述べた。ウルグアイ政府はVEN・COL大統領会談をモンテビデオで開くよう提案、両国大統領は合意している。

 この日の外相会談では、首脳会談の日程、議題、解決条件などが話し合われたもよう。両外相はそれぞれ持ち帰って大統領と協議、それによって首脳会談開催が決まる。

2015年2月10日火曜日

ウナスール外相委員会がベネズエラを支持

 南米諸国連合(ウナスール)は2月9日モンテビデオで、ベネスエラへの米国による干渉の問題を話し合う外相委員会を開いた。閉会後、記者会見に臨んだエクアドールのリカルド・パティーニョ外相は、米国による内政干渉を非難しているベネスエラの立場を支持する、と述べた。

 委員会にはベネスエラ、ブラジルの外相と、ウナスールのエルネスト・サンペール事務局長も出席した。パティーニョは、米政府がベネスエラ政府に対し手段を講じた後、ウナスールが直ちに反応したのが重要だと述べ、素早く委員会を開いたことを評価した。

 委員会はまた、事態を打開するため「対話の回路」を探ることを決めた。ウナスールは週内にもキトで、ベネスエラ・米国問題をめぐり特別外相会議を開く見通しだ。

2014年12月6日土曜日

キト郊外に南米諸国連合の本部開く

 南米諸国連合(ウナスール)首脳陣は12月5日、キト郊外の赤道碑のある「世界の中央」(ミタ・デル・ムンド)で、新設されたウナスール本部建物の開場式に臨んだ。

 本部には、ウナスール結成に貢献し初代事務局長を務めた故ネストル・キルチネル亜国大統領の名前が付けられている。夫人のクリスティーナ・フェルナンデス現大統領が、本部前に建てられたキルチネルの銅像の除幕式を行なった。

 4日グアヤキルで始まった今首脳会議は、「いつの日か域内を自由通行できる南米市民を創る」ことなどを盛り込んだ最終宣言を採択して終了した。

 ウナスールは08年の結成から6年を経た今年、非合憲政権の加盟資格を停止させる「民主条項」が発効した。本部ができ、「南米市民」構想を打ち出したことで、新しい一歩を踏み出した。

 会議にはメヒコのホセアントニオ・メアデ外相が招待出席し、今月8~9日ベラクルスで開かれるイベロアメリカ首脳会議へのウナスール首脳陣の出席をあらためて要請した。

 一方、米国務省は5日、来年4月パナマで開かれる第7回米州首脳会議にクーバが出席することについて、「それによっても会議の信頼性は変わらない」と表明した。同省は、バラク・オバーマ大統領が同会議に出席するか否かは明らかにしていない。

2014年12月5日金曜日

エクアドールで南米諸国連合首脳会議開く

 南米諸国連合(ウナスール)は12月4日、エクアドールのグアヤキルで臨時首脳会議を開いた。会議議長のラファエル・コレア大統領は開会演説で、「これまで連合はあまり機能してこなかったが、それは統合を望まない域内外の勢力の意思を代表する拒否権があるからだ」と指摘し、全会一致による決議方法を改め、多数決とするよう提案した。

 コレアはまた、ネストル・キルチネル元亜国大統領とウーゴ・チャベス前ベネスエラ大統領の死は打撃だっと述べ、「加盟国はイデオロギーの違いを超えて統合に向かうべきだ」と強調した。

 事務局長のエルネスト・サンペル元コロンビア大統領は、「南米市民」の概念を確立することで合意がなされた、と発表した。

 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は、「南米の意識を軍人に植え付けるため軍人を南米で教育する制度を創設すべきだ」と提案した。従来、米国で教育される場合がほとんどで、米国の意思によりクーデターを演じる軍幹部が多かった。

 首脳会議は5日首都キトに場所を移し、北15km郊外の赤道記念碑のある「世界の中央」に建てられたウナスール本部の開場式に臨む。本部は総工費4350万ドルで建てられた。

 ウナスールの輪番制議長国はスリナムからウルグアイに移った。議長になったホセ・ムヒーカ大統領は来年3月1日、タバレー・バスケス(次期大統領)と交代する。

2013年8月31日土曜日

南米首脳会議がシリア攻撃反対を宣言


 第7回南米諸国連合(ウナスール)首脳会議は8月30日、「パラマリボ宣言」を採択して閉会した。宣言は、風雲急を告げているシリア情勢に多くが割かれた。

 「国連調査団の報告を待つべきであり、国連憲章に違反する外部からのシリアに対するいかなる軍事攻撃にも反対する」と、宣言は謳っている。

 同時に「いかなる形でも化学兵器使用は糾弾する」、「外部からのシリアへの兵器供給の中止を要求する」とも主張している。そして「両当事者間の対話」を呼び掛けた。

 ウナスールについては、「官僚主義を排するための改革」を宣言に盛り込んだ。また外相会議に対し、2カ月以内に行動計画まとめるよう指示した。それは工業、経済、金融、防衛、保健、エネルギー、教育、識字、および資源開発について策定する。
 
 シリア問題は、ベネズエラのニコラース・マドゥーロ大統領が主導した。チャベス前政権以来の石油資金に物を言わせた外交的影響力が依然続いていることをうかがわせた。
 

ベネズエラ大統領が南米首脳会議でシリア攻撃しないよう警告


 スリナムの首都パラマリボで8月30日、第7回南米諸国連合(ウナスール)首脳会議が開かれた。輪番制議長国はペルーからスリナムに引き継がれた。

 スリナムのデジ・ボーターセ大統領は開会演説で、「違いを超えて統合しよう」と呼び掛けた。加盟12カ国のうち亜国、ウルグアイ、チリ、コロンビアの大統領は欠席した。

 ベネズエラのニコラース・マドゥーロ大統領は会議で、「主権国家シリアへの軍事攻撃は正当化できない。マーティン・ルーサ・キングとマルコムXの名において攻撃しないよう呼び掛ける」と、米仏両国大統領に警告した。

 南米ではエクアドール、ブラジル、亜国、ボリビアも攻撃に反対している。

 ウナスールに今月復帰したパラグアイのオラシオ・カルテス大統領は、ヂウマ・ルセフ伯大統領の仲介でマドゥーロVEN大統領と30分間会談し、関係正常化に向け対話することで合意した。

 またルセフ大統領とボリビアのエボ・モラレス大統領も会談し、ボリビア上院議員のブラジルへの「脱出」事件の扱いについて話し合った。

 一方、パナマ市の米大使館はこの日、スリナム大統領の息子ディノ(40)が29日パナマ市内で逮捕された、と発表した。この日の発表が、「南米統合」を嫌う米政府の首脳会議牽制策であることは疑いない。ディノの身柄は米国に送られた。

2013年8月30日金曜日

スリナムで南米諸国連合の外相会議開く


 南米12カ国で構成する南米諸国連合(ウナスール)の外相会議が8月29日、スリナム首都パラマリボで開かれた。30日の首脳会議に備えての最終調整が目的。

 域内には、①ベネズエラとパラグアイの断交状態②ボリビア上院議員のブラジルへの逃亡をめぐる両国間の確執③アルゼンチン航空当局によるブエノスイアレス市内空港アエロパルケからのチリ航空LAN締出し-などの問題があり、首脳会議議題の調整は難航している、と伝えられる。

 昨年6月の「国会クーデター」以降、資格停止処分を受けていたパラグアイは、今月15日新政権が発足したことで処分を解除された。オラシオ・カルテス大統領は29日、早々とパラマリボ入りし、南米外交の復活を印象づけた。

 パラグアイは同じく、南部共同市場(メルコスール)の資格停止処分を解除されたが、ベネズエラのニコラース・マドゥーロ大統領が同市場の輪番制議長であるため、市場復帰を遅らせている。

 首脳会議での両大統領の会談が実現するか否かが、最大の焦点となっている。

2013年6月10日月曜日

南米諸国が「南部通貨基金」構想で協議へ


 南米12カ国で構成する南米諸国連合(ウナスール)は、「南部通貨基金」(FMS)を創設する構想を持つ。3月死去したウーゴ・チャベスVEN大統領が、「資本制と新自由主義の本山」国際通貨基金(IMF)に対抗する機関として打ち出していた構想である。

 ウナスール本部のあるエクアドールのリカルド・パティーニョ外相は6月9日、カラカスで12日開かれる第1回南部銀行加盟国蔵相会議でFMS構想を話し合う、と明らかにした。

 南部銀行(バンコ・デル・スール)もチャベスが発案した。VEN、亜国、伯国、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビア、エクアドールの7カ国が加盟している。いずれも南部共同市場(メルコスール)か、米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)の加盟国である。
 
 
 南米の他の5カ国(チリ、ペルー、コロンビア、ガイアナ、スリナム)のFMS構想に関する立場は明らかではない。