2018年7月1日日曜日

 ニカラグアが米露キューバ・ベネズエラ軍などを招いて軍事演習実施へ▼国会が決議▼反政府勢力への懐柔策か▼メキシコ・中米諸国も参加▼中米首脳会議終わる

 ニカラグア国会は6月29日、今年下半期に軍事演習のため玖VEN墨ES/GUA/HON/RD/米露の計9カ国および台湾の軍隊がニカラグアに入国することを認めた。
 政権党FSLNが圧倒的多数派であるため、賛成73、反対16で可決された。

 また同時期、ニカラグアの陸海空3軍部隊が墨巴露3国で演習することも認めた。演習には、経験交換、人道支援も含まれている。

 ニカ国会は半年ごとに外国軍の入国に関し決議しており、4月18日から続く反政府勢力のオルテガ政権打倒行動とは無関係という。

 しかし、同盟国の玖VEN露3国、外交関係を持つが遠方の台湾、さらにはオルテガ政権に厳しく、反政府勢力の背後にいるとも指摘されている米国の軍隊が参加する「大掛かり」な演習計画が降って湧いたように出現し、内外世論は戸惑っている。

 最大の危機に直面しているダニエル・オルテガ大統領は今回、国会に対し、緊急本会議を開催し決議するよう要請していたとされる。
 反政府勢力の敵対的闘争意欲をそぎ、世論の目を外に向ける一種の目くらまし戦術と捉えることも可能だろう。

 ニカラグアの東南隣のコスタ・リカは国家警備隊は持つが軍隊を持たないことや、関係がよくないことから、今回の演習には招かれていない。

▼中米統合機構(SICA)首脳会合終わる

 RD首都サントドミンゴで6月29日開かれ、ニカラグア政府と反政府勢力の抗争の平和解決、対米移民問題、石油価格高騰などを話し合い閉会した。RDの他、グアテマラ、エル・サルバドール、ホンジュラス、コスタ・リカ、パナマの大統領が出席した。

 ニカラグアからはカリブ担当相が出席した。SICAの輪番制議長国はRDからベリーズに移った。コスタ・リカは、2021年の中米独立200周年を合同で祝おうと提案した。