カナダ・オンタリオ市にある最高裁法廷は9月4日、米シェヴロン石油会社に対し、エクアドール・アマソニアでの環境破壊の賠償金95億ドルを被害者に支払うよう命じる判決を下した。
シェヴロンが2001年に買収した米テキサコ石油会社は1964年から92年にかけ、アマソニアで油田を開発、原油をあちこちの池や窪地に備蓄ないし放置し、500万立方mの土、および河川、湖水、地下水を汚染させたとされる。
エクアドール最高裁は2011年、シェヴロン社に95億ドルの支払いを命じていた。同社は、「法的根拠がない」などとして、判決を無視してきた。今回も同様の態度を示している。
水質汚染で生活基盤を奪われた3万人の被害者・家族は判決を歓迎、カナダにあるシェヴロン資産だけでも95億ドルを賄えると見ている。