2015年9月30日水曜日

キューバ議長と米大統領が今年2度目の会談

 クーバのラウール・カストロ国家評議会議長は9月29日、国連総会で7分余り演説、米国による経済封鎖を厳しく批判し、世界188カ国が封鎖継続に反対している、と述べた。

 ラウール議長とバラク・オバーマ米大統領は同日、国連内で会談した。会談後、ブルーノ・ロドリゲス玖外相は記者会見で、議長は首脳会談で、経済封鎖撤廃、封鎖による累積損害賠償、グアンタナモ米海軍基地返還がないかぎり玖米国交正常化は成らないと強調した、と明らかにした。

 これに対し米国務省は、オバーマ大統領はクーバ議長に人権問題改善を求めた、と明らかにした。両首脳の会談は4月パナマ市での第7回米州首脳会議時の会談以来、小半年ぶり。

 ロドリゲス外相は、10月27日に国連総会で経済封鎖解除要請決議の採択があるが、これまで一貫して反対してきた米国がどう出るか、と述べた。米メディアには、米国が初めて棄権するのではないかとの観測も出ている。

 28日にはハバナで、玖米間の民間航空便就航に関する話し合いが始まった。10月6~7日には、ペニー・プリツカー商務長官が訪玖する。革命直後に打ち切られたクーバ糖の対米輸出再開も話し合われると見られている。

 現在メヒコは年間130~150万トンの砂糖を米国に輸出しているが、米国がクーバ糖輸入を再開すれば、メヒコの輸出が減らされることになると推測されている。

 一方、ヴェトナムのチュオン・タンサン国家主席は28日訪玖、29日、人民権力全国会議(国会)のエステバン・ラソ議長と会談した。ラウール議長がNYから戻るのを待って会談し、30日出国する。