2015年8月15日土曜日

Nマドゥーロ・ベネズエラ大統領の支持率低迷

  ベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相は8月14日、ジョン・ケリー米国務長官に対し、内政干渉を止めるよう呼び掛けた。長官が米国の保守メディアに、「ベネスエラ情勢は問題が多い」と語ったのを受けて、である。

 外相は、「ベネスエラはシモン・ボリーバルとウーゴ・チャベスを生んだ独立国であり、主権のために戦った輝かしい歴史を持つ」と強調し、VEN米関係改善には相互尊重精神が不可欠だと述べた。

 一方、14日公表されたデタナリシス社の世論調査結果によると、ニコラース・マドゥーロVEN大統領の7月の支持率は24・3%と低かった。同大統領の施政に反対する者は70・4%に達した。同社に対しては、反政府勢力寄りとの批判がある。

 また12月6日の国会議員選挙を控えている政党の支持率は、政権党・ベネスエラ統一社会党(PSUV=ペスーブ)28%、野党連合MUD(ムドゥ)50・7%だった。

 マドゥーロ大統領は14日ハバナで、ラウール・カストロ議長、ブルーノ・ロドリゲス外相と会談した。

 政府は12日、2009年にから6年に亘り拘禁され服役していたラウール・バドゥエル元国防相を釈放するなど、政府に不利な世論を変えようと努めているが、日常の経済生活の不自由が蔓延していることから支持率は低迷している。

 バドゥエル陸軍退役将軍は、士官学校時代からの故チャべス前大統領の盟友で、02年4月、チャベスがクーデターで2日余り政権を追われた際、国軍部隊を動かしてクーデターを潰した英雄。チャベスによって国軍司令官、国防相に任命されたが、チャベスの社会主義的政策に反対、反政府運動を開始、公金横領罪などで逮捕された。