2015年6月4日木曜日

コロンビア国会が大統領再選を禁止

 コロンビア国会下院は6月3日、大統領再選禁止法案を可決、上院通過済みのため成立した。JMサントス大統領の署名をもって発効する。

 正式大統領だけでなく暫定大統領、臨時大統領の経験者も大統領選挙に出馬できなくなる。併せて、会計検査院長の再選も禁止された。

 大統領再選は2004年、アルバロ・ウリーベ前大統領の極右政権が改憲によって可能にし、ウリーベは06年の大統領選挙で再選された。さらに10年選挙での3選を目指したが、オバーマ米政権が反対の圧力をかけ、コロンビアの憲法裁判所も不可と判断、ウリーベの野心は実らなかった。

 10年選挙ではサントス現大統領が当選、14年の選挙では再選禁止を公約していた。同選挙でウリーベは子飼いを候補に立て、子飼いは第1回投票では得票1位になったが、決選でサントスに逆転された。

 子飼いが勝っていれば、子飼い政権の下で新たに改憲し、ウリーベ3選に道を開く可能性もあった。今回の下院採決では、ウリーベの率いる民主中心党(CD)だけが反対票を投じた。