ブラジルで8月16日、ヂウマ・ルセフ大統領の辞任を求める反政府勢力によるデモ行進が首都ブラジリアをはじめサンパウロ、リオデジャネイロなど全国の主要都市で実施された。報道によると、計85万人が参加した。
この抗議行動は、100万人を動員された3月15日、60万人が参加した4月12日に次ぐ3回目。社会政策に反対し緊縮財政を要求する野党ブラジル民社党(PSDB)に代表される上流および中流上層の人々が参加しており、新自由主義政策を良しとする財界が支援している。
反政府派は、国営石油ペトロブラス社絡みの大規模な汚職事件や、「ルセフ政権の無能」を理由に、大統領退陣を求めている。
だが、合憲大統領を任期途中で打倒する国際的陰謀がラ米にはあり、これまでベネスエラ、エクアドール、ボリビアで未遂、オンドゥーラスとパラグアイで成功している。
この種の策謀には、財界、右翼・保守政界、メディア、在米勢力などが加担している、とされる。
ルセフ大統領は、任期を絶対に全うし、大統領である間は所得再分配政策を続行する、と決意を表している。