2015年8月16日日曜日

テレスールのE・ロテ記者が日本取材を終える

 カラカスに本部を置くラ米多国籍テレビ放送「テレスール」(南テレビ)の企画担当重役であるエドゥアルド・ロテ記者(70)は、カメラマンと共に、広島と長崎の被爆70年行事、東電福島原発大惨事の周辺、敗戦70周年記念日8月15日の東京の表情、などを取材した。そのニュース映像は毎回、カラカス経由でラ米諸国などに中継放送された。

 ロテは車椅子を使っての取材だったが、ヴェトゥナム戦争取材時の1966年に訪れて以来49年ぶりの日本を10日間、新たに観察した。新宿で15日夜催された歓送宴で、日本の印象について「経済が好調で、人々の暮らしが豊かに見えるのは以前と同じだが、社会に潜むさまざまな問題の存在を今回知ることができた」と言い、<ブラック企業>の存在や若者層の苦境を挙げ、政治の<軍事化>にも触れた。

 ベネスエラで今年12月実施される国会議員選挙については、政権党・ベネスエラ統一社会党(PSUV)は圧勝ではないが過半数を優に上回るはずだ、と展望した。だが選挙前の3カ月半の間に、反政府勢力がグアリンバ(街頭暴力)を仕掛けてくる可能性があると指摘した。

 ロテとカメラマンは16日、成田空港からメヒコ市経由カラカスへと、帰国の途に就いた。帰国後、今回の取材ビデオを総合し、日本特集の長物報道番組を制作する。