2015年8月12日水曜日

ガルシア=マルケスの遺灰はカルタヘーナに安置へ

 コロンビア人文豪ガブリエル・ガルシア=マルケス(GGM)の遺灰が、コロンビアのカルタヘーナ市の修道院に安置されることが決まった。同市を州都とするボリーバル州政府が8月11日、発表した。

 ノーベル文学賞作家GGMは昨年4月17日、居住地メヒコ市で死去し、遺灰は同市内の邸宅にある。だがこのほど、コロンビア人であるメルセデス夫人と2人の息子は、故人が愛したカルタヘーナに移すことを決めた。

 カリブ海に面したカルタヘーナはGGMが少青年時代に一時期住んだ地で、GGMのジャーナリズムもここで始まった。作家は晩年まで、しばしばカルタヘーナを訪れ、親類縁者や友人たちと会っていた。

 遺灰は12月12日、旧市街の城壁内にあるラ・メルセー修道院に安置される。この修道院には、カルタヘーナ大学本部が置かれている。また12月12日はメヒコの聖母グアダルーペの「出現の日」とされ、GGMが永住権を持っていたメヒコへの、故人と遺族の愛着を窺わせる。

 ボリーバル州政府は声明で、GGM遺族の決定を深い感動をもって受け止めた、と強調している。

 一方、GGMが興した「イベロアメリカ新ジャーナリズム財団」(FNPI、本部カルタヘーナ)のハイメ・アベジョ理事長は11日、「GGMと夫人のコロンビアニダー(コロンビア人性)が確認された」と指摘し、GGMの作品の90%以上の題材がコロンビアであることに触れた。