ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は8月6日、隣国ガイアナとの間で抱えている同国西部エセキーボ地方の領有権問題で、ベネスエラの立場を説明するため、ホルヘ・アレアサ副大統領とデルシー・ロドリゲス外相をカリブ諸国に派遣した。
アレアサ副大統領は同日、グレナダの首都セントジョーンズでケイス・ミッチェル首相と会談した。アレアサは次いでドミニカ、アンティグア・バーブーダ、バルバドス、クーバを歴訪する。
一方、ロドリゲス外相も同日、トゥリニダード・トバゴの首都ポートオブスペインでウィンストン・ドゥッケランタ外相に会った。ロドリゲスはこの後、セントルシーア、セントクリストファー・ネヴィスを訪れる。
ガイアナを含むカリブ英連邦諸国はカリブ共同体(カリコム)を構成している一方、その多くがカリブ石油連帯機構(ペトロカリーベ)を通じてベネスエラが安く供給する原油を輸入しているため、いずれの味方をするわけにもいかない立場にある。
カリブ地域の最有力国クーバにしても、同盟国ベネスエラと、友好関係を維持してきたガイアナを含む英連邦諸国の両方とも重要であり、ベネスエラ支持を打ち出しにくい。