ジョン・ケリー米国務長官は8月14日、ハバナの米大使館で国旗掲揚式を主催し、演説、祝賀レセプションを催した。演説では、今後の正常化深化過程で合意できないことがたくさんあろう、と指摘しながら、「両国民は敵でもライバルでもなく、隣人として接近した」として、対話継続の重要性を示唆した。
長官はまた、「我々の過去の政策はクーバの民主体制移行を招かなかった。国交正常化によって短期間にその移行がもたらされると考えるのは非現実的だ」とも述べ、米政府がクーバ体制の平和裡の変換を長期的に目指していることを印象付けた。
長官は次いで、ブルーの・ロドリゲス玖外相と会談。その後、ナシオナルホテルでそろって記者会見に臨んだ。長官は、米議会はクーバの人権問題に配慮せずに対玖経済封鎖解除の採決を行うことはありえまい、と述べた。
ブルーノ外相は、人種差別的暴力や警察による弾圧が行なわれているのはクーバではないとし、米国にも人権問題があることを指摘した。
長官はハバナ旧市街を散策、同地域にある米臨時代理大使邸で、クーバの反体制派指導者らと懇談、約10時間のハバナ滞在を終え、同日夜、ワシントンへの帰途に就いた。
今回の長官訪玖は、クーバ駐在通信員、短期特派員ら外国メディア記者約500人が取材した。