南米諸国連合(ウナスール)は12月4日、エクアドールのグアヤキルで臨時首脳会議を開いた。会議議長のラファエル・コレア大統領は開会演説で、「これまで連合はあまり機能してこなかったが、それは統合を望まない域内外の勢力の意思を代表する拒否権があるからだ」と指摘し、全会一致による決議方法を改め、多数決とするよう提案した。
コレアはまた、ネストル・キルチネル元亜国大統領とウーゴ・チャベス前ベネスエラ大統領の死は打撃だっと述べ、「加盟国はイデオロギーの違いを超えて統合に向かうべきだ」と強調した。
事務局長のエルネスト・サンペル元コロンビア大統領は、「南米市民」の概念を確立することで合意がなされた、と発表した。
ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は、「南米の意識を軍人に植え付けるため軍人を南米で教育する制度を創設すべきだ」と提案した。従来、米国で教育される場合がほとんどで、米国の意思によりクーデターを演じる軍幹部が多かった。
首脳会議は5日首都キトに場所を移し、北15km郊外の赤道記念碑のある「世界の中央」に建てられたウナスール本部の開場式に臨む。本部は総工費4350万ドルで建てられた。
ウナスールの輪番制議長国はスリナムからウルグアイに移った。議長になったホセ・ムヒーカ大統領は来年3月1日、タバレー・バスケス(次期大統領)と交代する。