メヒコ・ゲレロ州イグアラ市一帯で昨年9月26~27日起きた教諭養成学校生43人強制失踪事件を描いたメヒコ映画「イグアラの夜」(ラウール・キンタニージャ監督、80分)が10月16日、首都など30映画館で公開され、物議を醸している。
ウェブサイトで2分間の予告編が流された数日前から犠牲者の遺族・家族、支援者らから抗議が巻き起こり、上映中止を求める署名運動が展開されている。
支援団体は、このドキュドラマは事件に関する政府の主張に沿っていると批判している。だが脚本を書いたジャーナリスト、ホルヘ・フェルナンデス=メネンデスは、「ドラマ部分は30分足らずであり、あとは実録だ」と反論している。
この映画の題名は、1964年の米映画「イグアナの夜」(ジョン・ヒューストン監督)をもじったもの。この映画も、物語の舞台はメヒコだった。