2015年10月15日木曜日

キューバ第1副議長が「精神的豊かさ」の重要性強調

 クーバ国家評議会のミゲル・ディアスカネル第1副議長は10月14日、ハバナで開かれた「クーバ革命、由来、歴史的発展」国際シンポジウムで、「クーバの未来は思想に懸っている。つまり歴史と我々の文化に懸っている」と述べた。

 副議長は、「クーバはまずまずの物質的豊かさを提供できる経済によって際立つのではなく、その豊かさを公平に、かつ社会正義を伴って分配する点において際立ちたい」と強調した。

 「それは、解放と連帯する文化を通じて、換言すれば、市場を埋めている似非文化と正反対の思想の解放的基盤に立ってのみ可能となる」と指摘した。

 さらに副議長は、「クーバは精神的視座をもって知識や独自文化を通じて貢献できる点で際立ちたい」と語った。

 ラウール・カストロ議長の後継者である第1副議長のこの発言は、対米国交再開に伴う経済面の向上に傾斜しがちな社会状況に警鐘を鳴らしたものと言える。