フィデル・カストロ前玖国家評議会議長の息子の一人アレックス・カストロは10月20日ハバナで、チレTV「24時間」のインタューに応じ、「現在クーバで多くの変化が見られる。自営業者が増えていることなどがそうだ。クーバ人民は民営化が増えるのを歓迎している」と述べた。
アレックスは、父フィデルの公式写真家であり、フィデルの側近でもある。「父は自営業などで人民が生産し潤うことに賛成している。だが父があらゆる変化(改革)に賛成しているかどうかはわからない」と指摘した。
「対米国交再開で体制変換を展望する人々がいるが、社会主義体制は不変であり、その枠内で改革が進められる」とし、共産党一党体制も変わらないと述べた。
また、「多くを改善・改革せねばならなが、人民生活に悪影響を及ぼさないようにするため、衝撃的措置はとらない。改革は急がず慎重に進められている」と語った。しかし個人的には改革の進展が遅すぎるとし、「もっと早い方がいい」と述べた。
進展が遅い理由として、改革より保身を重視する官僚機構の存在を挙げ、「あらゆる部門に保守派がいる」と批判。「たとえば外資導入やマリエル開発特区などで規制が多すぎ、緩和が必要だ」と述べた。「重要な地位にいる者が、見返りがないと動かない」と、腐敗の存在を認めた。
さらに、「(社会主義市場経済をとる)ヴェトナムの経済水準にクーバが達するには30~40年かかるだろう」と展望した。
因みにクーバ政府は外資導入策として、246事業計画・総額710億ドルの受け入れを想定している。教育、保健、軍事部門への外資参入は禁止されている。