2018年4月23日月曜日

 パラグアイ大統領選挙は保守陣営候補アブド=べニーテスが当選▼ニカラグア政府が騒乱状況受け政策を撤回▼ベネズエラ大統領選挙の公式選挙戦始まる▼ボリビア大統領が露中歴訪へ

 パラグアイで4月22日、大統領選挙が実施された。オラシオ・カルテス現大統領の政権党コロラード党(保守・右翼)候補マリオ・アブド=ベニーテス(46)と、野党連合「勝利同盟」(AG、リベラル・左翼)のエフライーン・アレーグレ(55)の事実上の一騎打ち。

 同夜の開票率96%段階での選管発表で、得票率はアブド=ベニーテスが46・49%、アレーグレが42・73%。選管はアブド=ベニーテスを当確とした。有権者は420万人で、投票率は62%。決選投票制度はない。

 アブド・ベニーテスの父親は、かつて独裁者アルフレド・ストロエスネル将軍大統領(故人)の側近で、その時代に蓄財した人物。

 当初、カルテス大統領が選挙規定を変えて再選出馬しようと画策したが、アブド=べニーテスがこれに反対。政権党候補の座を獲得した。

▼ニカラグアが社会保障改革を撤回

 ダニエル・オルテガ大統領は4月22日、使用者、労働者、年金生活者に負担を強いる年金制度改革を撤回した。全土に抗議行動が拡がり、死者は20人を超え、略奪や放火による被害も拡大していた。

 21日にはカリブ海岸のブルーフィールド市で、抗議する市民と警官隊が対峙する様子を取材していたビデオジャーナリスト、アンヘル・ガオーナが後方から頭部を銃撃され、即死した。死者は28人に達したとする人権団体もある。負傷者は100人を超える。

 連続3期目のオルテガ・サンディ二スタ長期政権下のニカラグアは「治安が中米一良好な国」とされてきたが、政権が舵取りを誤れば、今回のような事態に陥ることが広く認識された。

 今回の一連の暴動状況は、権威を否定し自らの意のままに行動する個人主義の強い大学生や若年労働者が中心と伝えられる。彼らは、個人主義を幾分か捨てて両親や祖父母の年金生活者のためにも街頭闘争に参加した、と分析されている。
 オルテガ政権は、騒乱状況によって重要政策の撤回を迫られたことから、打撃は深刻だ。

▼ベネズエラ大統領選挙の公式選挙戦開始

 5月20日の大統領選挙に向けて4月22日開始された。再選を狙うニコラース・マドゥーロ大統領、元チャベス派で野党のヘンリー・ファルコンら候補は5人。

▼ボリビア大統領が露中歴訪へ

 ボリビア政府は4月22日、エボ・モラレス大統領が6月14日モスクワで、ウラジーミル・プーチン大統領と、19日北京で習近平中国主席とそれぞれ会談すると発表した。
 エボは22日ハバナ入りし、23日、ミゲル・ディアスカネル玖議長と会談する。