☆★☆ペルーのオヤンタ・ウマーラ大統領は5月8~12日、日韓両国を公式訪問した。ウマーラは13日、国内に向けて「我が国は日韓両国で高く評価されている。ペルーを一層偉大な国するため努力する」とのメンサヘ(メッセージ)を発した。
★大統領は給油のため7日立ち寄ったパリの空港から、フランソワ・オランド仏次期大統領と電話で会談し、ペルーを訪問するよう招待した。
☆東京に到着した8日、帝国ホテルでの第10回日秘企業理事会会合に出席し、「太平洋の反対側にある最良の投資先はペルーだ。制度を強化し、腐敗を退治し、環境に配慮し、人民の社会参加を促進した結果だ」と強調した。
★9日の日秘首脳会談で野田首相は、2500万ドルの借款供与を伝えた。この資金は、リマ市内の上下水道整備、環境配慮型公共交通システム導入、固形廃棄物処理システム導入、アマソニーア観光開発などに向けられる。大統領は謝意を表明し、首相をペルー訪問に招待した。
☆双方は、エネルギー、環境、技術面での協力で一致した。APEC、アジア・ラ米協力フォーラムでの関係強化でも合意した。
★ウマーラは、衆議院を視察し、皇居での昼食会に臨んだ。
☆10日ソウルでの秘韓首脳会談では、政治協議強化と経済協力強化で一致した。経済協力は生物工学、海洋科学、エネルギー、石油化学など。このほか、軍事協力も話し合われた。
【日本のメディアは、発展途上諸国の首脳来訪をほとんど報じない。メディアの一方的かつ習慣的判断で、米中など一部諸国首脳の来訪ニュースに集中し、途上国首脳の来訪を無視ないし軽視する。しかし、今回供与が決まった借款2500万ドルの出所は、我々が支払う税金が財源だ。払税者として有権者として、首脳来訪の詳細な情報を知らねばならない。メディアは単純な思い込みによる偏狭な視座を離れて、取材眼を多角的に改めなければならない。そうでないと、メディアの劣化は留まるところをしらなくなる。】