☆★☆立教大学ラテンアメリカ研究所主催で5月26日、日玖合作映画「キューバの恋人」の上映会が催された。大教室がほぼ埋まる盛況だった。
★故黒木和雄監督の作品で、キューバ革命10年目の1968年にキューバで撮影され、69年に完成し日本で公開された。若き日の津川雅彦が演じる「休暇中の船乗り」が主役だ。
☆何も知らない日本人青年に、一時的に恋人になった革命の申し子が、キューバ革命のゆかりの地や出来事を案内する教育的内容だ。だがフィデル・カストロ首相兼革命軍最高司令官(当時)の演説、チェ・ゲバラの生前の演説と自発労働の姿を含め、さまざまな興味深い場面が次々に紹介される。物語の進行とは別に、44年前のキューバ社会を象徴的に記録した貴重な映像でもある。
★なかでも日本人に新鮮なのは、「米国ないし、その手先による軍事侵攻」に備えて日々訓練する民兵たちの姿だろう。実は「恋人」は、筋金入りの民兵だった。船乗りの青年は「キューバ革命の化身」に恋をして、別れなければならない運命に陥ったのだ。
☆6月9日には、この映画の続編「アキラの恋人」が上映される。立教大学池袋キャンパス14号館D301号教室で、1700~2000。入場無料・予約不要・先着200余人。上映後には、この映画が製作された背景の説明、対談、質疑応答が行なわれる。