メヒコ野党「民主革命党」(PRD)の創設者クアウテモク・カルデナス元党首(80)が11月25日、離党した。
ゲレロ州イグアラ市で9月26日発生した師範学校生43人の拉致・行方不明事件に、PRD党員の市長が関与していたことから、カルデナスはカルロス・ナバレテ現党首ら執行部に辞任を求めていた。だが執行部が辞任しなため、自ら党を去った。
カルデナスは、メヒコ革命中興者ラサロ・カルデナス元大統領の息子。上院議員、ミチョアカン州知事、首都メヒコ連邦区長(メヒコ市長)を歴任した。
大統領選挙に3回出馬した。最初の1988年の選挙では事実上勝利したが、開票操作で勝利を奪われた。
カルデナスはPRDの長老で、「精神的指導者」だった。PRDは派閥抗争を抱えており、カルデナスが去ったことで、内部対立は一層深まるもようだ。