2014年11月17日月曜日

ブラジル国営石油会社ペトロブラスの裏金事件、重大局面に

 ブラジルのヂウマ・ルセフ大統領は11月16日、G20首脳会議に出席した豪州ブリスベーンでブラジル人記者団と会見し、ブラジルの犯罪者無処罰の悪しき伝統は永久に変わる、と述べた。

 これは、腐敗の疑いが持たれている国営石油会社PETROBRAS(ペトロブラス)の重役18人を14日逮捕した事実を踏まえての発言。事件は重大局面に達している。

 同社の腐敗事件は3月、一人の重役が逮捕されたことから明るみに出た。同社の裏金を政権党・労働者党(PT)に政治資金として回していた、と同重役は自供した。

 ルイス・ルーラ前大統領から続く2代3期のPT政権に回された闇資金は、計39億ドルに上るとされる。

 ルセフは10月26日、大統領選挙決選で再選を果たしたが、選挙戦では対立候補陣営はペトロブラス腐敗問題を前面に打ち出してルセフ再選を阻もうとした。