2012年1月28日土曜日

キューバ共産党が初の全国会議

▽▼▽▼▽キューバ共産党(PCC)は1月28、29両日、ハバナ市内の会議殿堂で初の「全国会議」を開く。昨年4月の第6回党大会の決定事項を踏まえ、党の役割の明確化、経済改革政策の実施などを中心に討議する。

    党機関紙グランマが27日報じたところによると、党員80万人を代表する代議員811人が出席する。会議の基本議題は昨年10月公開され、これを基に党細胞と共産主義青年同盟(UJC)下部委員会が計6万5000回会合し、討議した。100を超える意見が出され、それを反映させたため、基礎議題96項目のうち78項目が修正され、新たに5項目が加えられた。

    代議員は1月に入ってから、修正された項目と追加された項目を中心に議論を重ねてきた。

    昨年の党大会は、「経済闘争への人民の意識的参加を促すのが党の政治・イデオロギー上の任務の主要課題」と決議している。党大会で正式に承認された、市場原理を導入した「経済・社会政策指針」の実施に関する諸問題の討議が全国会議でも重要議題となる。

    党と政府との役割分担の明確化や、党・政府の要職の任期制限も重要だ。ラウール・カストロ第1書記(国家評議会議長)は、党大会で「1人1期5年・最高2期まで」と提案し、認められており、これがあらためて決められ実施に移されることになるもようだ。

    キューバ指導部は、平均年齢が80歳という<スペルヘロントクラシア=超老人政治>体制だ。その若返りがなければ革命体制の明日もない、というところまで追い込まれているのだ。

    国営通信プレンサ・ラティーナは、「党活動を客観的かつ批判的に評価する」のが全国会議の目的だとし、「共産党の内部がどうなっているのか、会議はそのX線写真を撮る」と書き込んでいる。

    党大会の決定事項に失望したキューバ人の間では、全国会議への期待がある程度高まっているが、ラウール第1書記は、「過度な期待はしないように」と釘を刺している。