☆★☆★☆米州ボリバリアーナ同盟(ALBA=アルバ)は2月4~5日、カラカスのミラフローレス殿堂(大統領政庁)で第11回首脳会議を開き、独自の経済圏である「ALBA経済地域(ECOALBA=エコアルバ)」を2年以内に創設することで合意した。
ALBAは、 LAC(ラ米・カリブ)の左翼5カ国、および経済援助が不可欠な島国3国の計8カ国が構成する。正式名称は、「我らのアメリカ人民のためのボリバリアーナ同盟」。
創設者である大産油国ベネズエラのウーゴ・チャベス大統領が盟主。エコアルバも、チャベスが提唱した。
エコアルバは、ALBA銀行、ALBA基金などを備え、原資は、加盟各国の中央銀行が外貨準備高の1%を持ち寄って作るとされるが、細部は加盟諸国全体の「経済地図」を作成しながら、練っていくという。域内決済通貨は、既に機能している「スクレ」が使用される。
今回の首脳会議には、ハイチミシェル・マルテリ大統領、スリナムのデジ・ボーターセ大統領、セントルシアのケニー・アンソニー首相も出席した。加盟希望を昨年打ち出したハイチの資格は「招待国」で、スリナムとセントルシアも加盟申請が今回受理されたことから、同様に「招待国」となった。
ALBAは、ホンジュラスのセラヤ政権が09年6月の軍民クーデターで打倒され、同国が離脱し打撃を受けた。だが、その後、勢力を盛り返している。
首脳会議はこのほか、ハイチ支援のため、3月初め同国ジャクメル市で外相会議を開くことを決めた。
外交面では、英国が王子(皇太子の長男)を送り込んで軍事演習を実施中のF諸島=マルビーナス諸島のアルゼンチン領有権を認めアルゼンチンを支持する宣言を採択した。特別に出席したティメルマン亜国外相は、謝意を表明した。
1898年から米植民地にされてきたプエルト・リコの自決権と独立権を支持する宣言も採択した。
また、シリア政府の立場を支持する宣言も採択した。
さらに、4月半ばコロンビアのカルタヘーナで開かれる第6回米州首脳会議(社会主義キューバ以外の34カ国加盟)に、キューバが招待されない場合、ALBAとしての共同政策を策定するため、同首脳会議前にハバナでALBA特別首脳会議を開くことも決まった。
ALBAの通常の首脳会議は、今年後半、英連邦のドミニカで開催される。