2014年2月6日木曜日

エクアドールが米州相互援助条約から正式に脱退

 エクアドールのラファエル・コレア大統領は2月5日、米州集団安保条約である米州相互援助条約(TIAR)から脱退する政令に署名した。国会は1月21日、脱退決議を採択していた。政令によって、正式に脱退した。

 東西冷戦下の1947年に締結されたTIARは、米国の主導による反共同盟だった。エクアドールは時代錯誤と批判していたが、1982年の亜英マルビーナス(フォークランド)戦争時に、レーガン米政権が条約に反して域外の英国を支援したのを機に「条約は死んだ」と見なしていた。

 また、米軍は条約締結後、ラ・ドミニカーナ、グレナダ、パナマに直接軍事侵攻し、グアテマラ、クーバ、ニカラグアなどに傀儡軍を用いて侵略した。また数多くのラ米諸国のクーデターなど政変を工作した。

 エクアドールは、これらの史実をも踏まえて、TIAR脱退に踏み切った。