メヒコのエンリケ・ペニャ=ニエト(EPN)大統領は、ハバナで1月28~29日開かれたCELAC首脳会議に出席した後、クーバ公式訪問に移り、30日フィデル、ラウールのカストロ兄弟と個別に会談した。
これにより、1990年代末のセディーヨ政権から、今世紀初頭のフォックス政権にかけて極度に悪化した両国関係は完全に修復された。EPNはフィデル・カストロと50分間会談したが、会談後「とても感動的だった」と述べた。
EPNはラウール・カストロとの会談では、今年4月メリダで開かれる第6回カリブ諸国連盟(AEC)首脳会議と、12月ベラクスル開催の第24回イベロアメリカ首脳会議への出席を招待した。大統領は30日帰国した。
大統領はCELAC首脳会議初日の28日、グランマ紙への寄稿記事で、「クーバの指導力によってラ米の声は一層強く国際社会に届くようになった」、「メヒコはクーバの経済・社会改革に同伴し支援したい」、「旧リオグループがラ米・カリブ首脳会議(CALC)に発展し、2010年2月のCALCカンクン首脳会議でCELAC創設方針が決まった」と述べていた。CELACは11年12月カラカスで発足した。
メヒコがクーバへの積極外交を開始した背景には、ラ米外交強化政策とは別に、クーバへの経済進出でブラジルに大きく水をあけられている事情がある。2月には、メヒコ企業経営者一行がクーバを訪れる。