2014年4月14日月曜日

『ウーゴ・チャベス-ベネズエラ革命の内幕』近く刊行

 ベネスエラの故ウーゴ・チャベス大統領の施政14年を、欧州人ジャーナリストが分析した『ウーゴ・チャベス-ベネズエラ革命の内幕』が4月24日発売される。

 著者は、アイルランド人で英紙ガーディアン記者のローリー・キャロル。チャベス政権期にカラカス通信員を務めた経験を基に、調査取材を加え、本書をまとめた。訳者は伊高浩昭、出版社は岩波書店。

 だが、執筆の最終過程にあった昨年3月5日、末期癌のチャベスが死去した。キャロルは急遽、一部を書き直し、時制を過去形にし、4月19日のマドゥーロ現政権発足までを書き加え、7月刊行に漕ぎ付けた。キャロルは現在、同紙ロサンジェルス通信員。

 ベネスエラ情勢は、本ブログも伝えてきたように、2月初めから荒れ続けてきた。本書には、チャベス政権の作風だけでなく、なぜ現在のような状況になったのか、今後どうなるのか、などを考える基盤が盛り込まれている。

 ラ米、とりわけベネスエラに関心を抱いている人々に是非読んでいただきたい。最寄の図書館に入れていただき、多くの人が読めるようになるのを、訳者として期待したい。