2014年11月18日火曜日

ベネズエラ労働会議がガソリン値上げを決議

 ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は11月17日、「世界一安いガソリン価格を支えている補助金を社会政策に回すとの労働者会議の決議を検討する」と述べた。

 政権党・ベネスエラ統一社会党(PSUV)の支持母体の一つである、「労働者社会主義ボリバリアーナ中央連盟」(CBST)による第一回労働者階級全国会議の閉会演説で明らかにした。

 このところの国際原油価格下落で、ベネスエラの石油収入は35%減った。財政赤字がかさむ国庫に、痛手が重なる形となっている。

 政府は、世界一安いガソリン価格を維持するため年間125~150億ドルの補助金を費やしてきた。だが財政健全化のため補助金廃止は不可欠の要素となっている。

 しかし、この経済調整でガソリン価格が上がれば、他の物資や公共料金の値上げを招くことになり、政権党は支持を失うばかりか、暴動さえ起こりかねない。

 来年9月に予想される国会議員選挙を控えて、マドゥーロ政権は慎重にガソリン値上げを図ろうとしている。だから政府でなく、CBSTに値上げを決議させたのだ。