詩人パブロ・ネルーダの死因を調査しているチリのマリオ・カローサ判事は11月9日、「ネルーダが暗殺されたのではないと依然確言することはできない」と述べた。体内から消えるのが早い毒物があるからだ。
国際法医学調査団が前日8日サンティアゴで、遺骨から毒物の痕跡は見つからなかった、と発表したのを受けて発言した。
またネルーダの甥ロドルフォ・レジェス弁護士は9日、遺族は他殺だったことを疑っておらず、調査は第2段階に入った、と語った。
調査対象となった遺骨が真にネルーダのものだったか否かも別途調査されてきたが、その結果は公表されていない。
ネルーダ死後、ピノチェー軍政が遺体の埋葬場所を何度か移動させた事実があり、「遺体すり替え説」がある。このため死因調査と並行して調査が行なわれた。