キューバのブルーノ・ロドリゲス外相は、11月7~9日来日したが、帰国に先立つ9日、在京大使館での懇談会で、フィデル・カストロ前国家評議会議長(87)の近況を紹介した。
外相は外遊前後に「革命の指導者」フィデルに外交状況を必ず報告することになっており、今回も出発前の11月3日フィデルに会って、訪日目的についても説明した。
その際フィデルは、「私は元気だが、カデテ(士官候補生)のようには頑強でなくなった」と語った。
フィデルは核兵器廃絶に力を傾けており、2003年3月の2度目の訪日の際、広島を訪れた思い出を懐かしそうに話した。フィデルは日本に愛着を抱いている、とも述べた。
フィデルはまた、かつて気候変動に関する国際会議に出席した際、「人類滅亡の危機」に警鐘を鳴らした。これについて「あの発言は少し大げさだったかな」と言った。
前議長は、世界の食糧生産の問題にも取り組んでいる。世界の人口過剰状況に鑑み、植物性蛋白質の生産に取り組むべきであり、また穀物は家畜の餌にするのではなく人類だけのために使うべきだ、との考えを語った。アセローラを重視している。」
フィデルは、少年のように好奇心旺盛で、どんなことにも細かく質問する。数字などデータに疑問を抱きつつ質問する。