ブラジルでは11月20日は「黒人意識の日」。1695年に逃亡奴隷反逆部隊「キロンボ・ドス・パルマレス」の指導者ズムビがポルトガル植民地軍に殺害された日に因む。ルセフ現政権下の2011年、連邦法で制定された。
パルマレス文化財団によると、16世紀に逃亡奴隷(キロンボ)がつくった共同体「キロンボーラ」は今日、全国に2400か所存続し、独自の生き方をしている。
記念日制定の動きは1970年代に起こり、78年「統一黒人運動」が発足して動きが活発化した。81年から知識人がキロンボーラとともに縁の地で記念行事を開催し、意識を広めた。
この日を祝日にするかどうかは、市ごとに決める。
統計庁によると、ブラジル全土で年間3万9000人の黒人が殺されるが、非黒人は1万6000人。貧富、教育、職業などの格差が、この数字に潜んでいる。黒人差別は根強く残っている。