2015年5月20日水曜日

キューバ政府が米市銀に口座を開設

 在ワシントン玖利益代表部は5月19日、米市銀に口座を開設した。これによりクーバの在米公館の運営が可能になる。利益代表部を大使館に格上げするための措置。

 銀行名は発表されていないが、クーバはフロリダ州内にあるストーンゲイト 銀行と交渉していた。

 米政府は、29日にクーバが「テロリズム支援諸国名簿」から外されるため、玖公館との銀行業務契約を認めた。

 これを受けた玖外務省米国局のグスタボ・マチーン次長は19日、大使館再開のため残る課題は、「大使館の役割および外交官の在り方」だと指摘した。

 玖側は、米外交官が玖国内で反体制派と接触し、玖社会主義体制(共産党一党支配体制)転覆工作をするのを強く懸念しており、首都ハバナからの行動範囲と行動を規制するのを主張している。館員数についても「均衡するのが望ましい」との立場だ。

 米政府高官は19日、玖副外相がリスボアで、21日ワシントンで開かれる第4回国交正常化交渉でグアンタナモ基地閉鎖・返還問題も議題になると述べたのを受けて、「それは議題にない。オバーマ大統領は大使級外交関係復活前に、それを議題にしたいとは思っていない」と述べた。

 ラウール・カストロ議長は19日ハバナで、来訪中のセルビア大統領トミスラフ・ニコリッチと会談した。二人は9日モスクワで会っている。

 エル・サルバドールのサルバドール・サンチェス大統領は25日からクーバを訪問、26日ラウールと会談する。

 15年前、6歳だったエリアン・ゴンサレス少年が米玖いずれかで生きるかが大問題になったが、21歳になったエリアンはこのほど、米テレビに対し、訪米したいと語った。

 エリアンはマタンサス大学工学部で技師になる過程を専攻しており、クーバ人婚約者もいる。

 玖テレビは19日、密出国したクーバ人選手が出場する米大リーグの試合を初めて放映した。13日のカンザスシティー・ロイヤルズ対テキサス・レンジャーズの試合で、野手ケンドゥリス・モラレスが出場した。

 密出国した玖人選手約20人が大リーグでプレーしているが、クーバでは「裏切り者」呼ばわりされてきた。米玖国交正常化合意後の政策変化がこんなところにも表れている。

 クーバ人選手十数人は日本、メヒコ、カナダの野球リーグで合法的にプレーしている。