2016年2月3日水曜日

ウルグアイでのジカ熱対策保健相会議が協力を決議

 ウルグアイの首都モンテビデオで2月3日、ジカ熱対策を協議するためラ米・カリブ保健相会議が開かれた。同国は南部共同市場(メルコスール)の輪番制議長国。メルコスール、南米諸国連合(ウナスール)、ラ米・カリブ諸国共同体(CELAC)に参加を呼び掛けていた。

 この保健相会議は1月27日、キト開催の第4回CELAC首脳会議の場で、ジカ熱感染問題が深刻なブラジルのヂウマ・ルセフ大統領が開催を提案した。その結果、ブラジルが加盟するメルコスールが主導した。

 ウナスール12カ国のうちガイアナ以外の11カ国、およびメヒコ、コスタ・リカ、ラ・ドミニカーナ(ドミニカ共和国)の計14カ国が出席した。汎米保健機関(OPS)とアンデス保健機関(OAS)も参加した。

 中心議題の一つとして、「国境管理強化」が議論された。兆候の出ない感染者もいるため、国境での規制は容易ではないという認識が共有された。

 ジカ熱は以前、ブラジル東北部やコロンビア一部地域で患者が出ており、南米では新しい現象ではない。専門家は、気候変動の影響で熱帯縞蚊の移動が容易になったのが今回の流行の原因ではないか、と見ている。

★会議は16項目の決議を採択し閉会した。決議には、世界保健機関(WHO)の役割重視、ジカ熱に関する教育・情宣、医療対応人員育成、情報共有、薬品共同買い付け検討、事態追跡グループ設置が含まれている。