2017年7月9日日曜日

~~ピースボート2017波路遥かに~~③パナマからニカラグアへ

 コロン市のサンクリストーバル港で親友ワゴと再会する。近年、彼は活動が多様化して忙しく、PB乗船は弟子たちに任せている。今回はエイラ・エスキベルが乗った。ワゴには、パナマ運河に来る度に会える。また来年会うだろう。

 パナマ市では、ワゴらクナ民族は、運河出入口に架かるラス・アメリカス橋をパナマ市中心街側から西方に渡った地域に集落をつくって居住している。モラは、そこで生産されている。

 カリブ海側の運河出入口は、運河に向かって左側が、昨年6月開通した第3閘門式水路、右側が旧来の第1、第2水路だ。太平洋側出入り口は、両者は離れていて、旧水路から新水路を観ることはできない。

 両洋を結ぶ運河と南北両米大陸を繋ぐラス・アメリカス橋が交差する地点は「世界の十字路」と呼ばれる。運河の中間地点には、日本が贈った独立100周年記念橋がある。現在、カリブ海側出入り口の上に、第3の橋が建設中だ。

 旧運河の通航は、記者時代を含め10回を超える。だから新鮮さがない。新水路は一度は通航してみたいが。通航料は平均、旧水路が1000万円、新水路は3000万円だ。PB船は旧水路で十分。3倍もの通航料を払って新水路をと通ることはない。

 旧水路は、双方向合わせ一日30隻が通航するが、新水路は一日4隻が限度だ。規模が大きいだけに、水の出し入れと閘門開閉に時間がかかるのだ。

 運河を太平洋に抜けてから1日半で、ニカラグアのコリント港に着いた。いつもバスや車で首都マナグアやレオン市に向かうが、今回はコリントの街を散策した。港は、来る度に起重機などが新しくなっている。この国の進歩が、そんなところに窺える。

 本来ならば、「ニカラグア大運河」の建設現場を取材すべきなのだが、今回は時間がなく、叶わない。

 船は夜半、隣国エル・サルバドールのアカフトゥラ港に向かい出航した。我が船室でPBスタッフ3人とビール宴を催す。ハムとチーズとCD音楽で語り合った。

 魅力的なスタッフばかりだが、女性らは自由な世界旅行をそろそろ切り上げて、錨を降ろすべき男性を探そうと決意している。若き友人たちに良縁が生まれるのを、いつも祈っている。