ベネスエラで7月30日(JST同日深夜)、制憲議会(ANC)議員選挙が実施される。結果は早ければ、同日深夜(JST31日昼ごろ)判明する見込み。全国都市選挙区から364人、職能別173人、先住民8人の計545人を選ぶ。
ニコラース・マドゥーロ大統領は29日、政権党ベネスエラ統一社会党(PSUV=ペスーブ)大会で演説、「この国を統治するのはコロンビアでも米国でもない。それがベネスエラであることが明日の選挙で明確になる」と強調した。
有権者は2000万人を超えるが、登録有権者は1940万人程度と見られている。国家選挙理事会(CNE)のティビサイ・ルセーナ理事長は29日、全国の投票所は万全の態勢にある、と述べた。コロンビア国境に近い西部のタチラ、メリダ両州内で4市ずつ計8市で、反政府勢力の暴徒が投票所を襲撃し投票用紙や機器類を破壊するなどしたが、完全に復旧した、としている。
だが29日、東部のボリーバル市で、ANC議員候補ホセ・ピネーダが反政府派に射殺される事件が発生。これで候補者殺害は2件となった。
ANC選挙阻止を掲げる保守・右翼野党連合MUDは、全国の投票所近くで30日午前4時から道路封鎖など妨害行動や投票所監視活動開始する予定。また首都カラカスでは午前10時、主要な自動車道の一地点に集結し、反政府行動を開始する。
軍事法廷は28日、マラカイボ市の市議1人、その仲間10人、および記者2人を、治安部隊に敵対した現行犯で有罪とし、軍事刑務所に送った。
チレ外務省は声明を発表。カラカスの同国大使館は、ベネスエラ国会が最高裁判事に任命したエレニス・デルバージェ判事が政治的庇護を求めて29日来訪したため、同大使館の庇護下に置いた、と明らかにした。ベネスエラ国会はMUDの支配下にある。政府は、国会によるこの人事を認めていない。
一方、29日は、1967年7月29日起きたカラカス大震災の50周年。死者236人、負傷者2000人、4億5000万ボリーバルの被害の出た。28日から市内で追悼行事が続いている。
ベネスエラ原油は28日、1バレル=44・42ドルだった。先週末より94セント上昇した。