2012年6月18日月曜日

パラグアイで土地無し農民が警官隊と衝突

▼▽▼パラグアイ北東部、ブラジル国境のカニンデジュー州マリナクエーで6月15日、過去に不法取得された大土地を、土地のない貧農たちが占拠していたところ、排除のために警官隊が派遣され衝突し、農民9人、警官8人が死亡、約80人が負傷し、逮捕者も出た。


▽この土地無し農民は、「ロス・カルペロス(テント生活者)」と呼ばれている。ストロエスネル独裁時代から数年前までの政権党・コロラード党の元上院議員で資産家のブラス・リケルメ所有の農場の一部を占拠していた。


▼同独裁時代に農民や先住民から奪われ、独裁支持者に与えられた土地は675万hrにのぼる。独裁崩壊後も100万hrが不正に富裕層に与えられた。


▽農民側および、これを支持する市民組織は16日、不正に分配され取得された土地を接収し、農地改革の対象にするよう、フェルナンド・ルーゴ大統領に訴えた。


▼大統領は事件後、150人の陸軍部隊を現地に派遣するとともに、内相と警察長官を更迭した。新内相は、検事総長時代に農民らを弾圧した強権派で、農民や市民団体は任命に反対している。