2012年6月22日金曜日

パラグアイ大統領が「守旧派クーデター」を非難

▼▽▼パラグアイのフェルナンド・ルーゴ大統領は6月21日、テレスールによるインタビューで、「国会内の守旧派は結束し、実質的な審議を全くせずに政治裁判を開き、素早くゴルペ(クーデター)を打った」と、コロラード党を中心とする野党勢力を糾弾した。

▽さらに、「弾劾決議採択は、必要な手続きを経ておらず違憲だ」としながらも、「明日(22日の国会での釈明)は理性が勝ち、私はこの不公正な政治裁判から颯爽として抜け出す」と強調した。

▼大統領はまた、今回の画策の背後にコロラード党次期大統領候補オラシオ・カルテスがいる、と指摘するとともに、「彼の支持は伸び悩んでいる。だから他の候補たちと、08年に始まった(ルーゴ政権による)変革過程を潰そうとしている」と非難した。

▽ルーゴは、ストロエスネル長期独裁下で国有資産を私(わたくし)し、特権的地位を謳歌していた守旧派は変化を望まず、民主体制を潰そうとしている、とも述べた。

▼カルテスは銀行、畜産、たばこ生産などを手広く経営する資産家で、コカコーラ社現地代表も務めている。この国の巨大な貧富格差を、富裕な側で代表する人物。1月の党大会で、大統領候補に指名された。昨年11月には、ウィキリークスに「資金洗浄関与」を暴露された。

▽一方、ルーゴ大統領との会合を22日未明に終えた、ウナスールのアリー・ロドリゲス事務総長は、「パラグアイはウナスールの輪番制議長国であり、今回の出来事は民主的な南米統合過程に影響を及ぼす」と批判した。