2013年8月2日金曜日

「週プレ」が「メキシコ麻薬抗争の実態」記事掲載


 週刊プレイボーイ8月12日号(7月末発売)に、「メキシコ麻薬組織<血で血を洗う>残虐抗争の実態」という記事が出ている。凶暴な麻薬組織「ロス・セタス」の頭目が最近逮捕されたのを機にまとめられた記事だ。現地取材をしてきた工藤律子が発言し、篠田有史の写真が出ている。

 メキシコの「麻薬戦争」は、カルデロン前政権が始めたが、大統領本人の政権獲得の経緯が不正にまみれ権威が最初から落ちていたことや、根源までたたく意思に欠けていたことから失敗した。根源までたたけば、政府までが火の粉をかぶることになるからだ。

 ペニャ=ニエト現政権は、収拾する方向で「戦争」を継承している。「収拾」とは妥協である。マフィアや暴力団が一たび生まれると、はびこって無くならないように、麻薬組織も消えることがない。

 おなじみの工藤・篠田組は、「週刊金曜日」の7・12号と7・26号に、インタビュー「スペイン下院の最年少議員アルベルト・ガルソン氏インタビュー 街頭と議会の両方で闘うことが僕の役割」、ルポルタージュ「スペインに拡がるオルタナティブ経済<時の銀行>への取り組み お金がなくても豊かになれる」をそれぞれ載せている。

 両記事は相互に関連する。弱肉強食・市民犠牲、財界・富裕層大繁栄の新自由主義経済に苦しめられている人々が、自力更生のため立ち上がった状況を紹介している。

 日本社会・市民が、少なくとも政治活動面でいかに遅れているかがわかる。日本の生活者の多くは、まだ本当に困っていないのか、追い詰められていないのか? スペイン市民は、「窮鼠、猫をかむ」状況に陥って立ち上がったのだろうが、それは普段から市民意識が働いているからこそ、できることだ。

 スペインの近隣助け合い組織は、日本の「町会」などと大きく異なる、相当に成熟した組織なのだ。そんな社会が日本にあれば、7月の参院選のような結果は無かったに違いない。