スリナムの首都パラマリボで8月30日、第7回南米諸国連合(ウナスール)首脳会議が開かれた。輪番制議長国はペルーからスリナムに引き継がれた。
スリナムのデジ・ボーターセ大統領は開会演説で、「違いを超えて統合しよう」と呼び掛けた。加盟12カ国のうち亜国、ウルグアイ、チリ、コロンビアの大統領は欠席した。
ベネズエラのニコラース・マドゥーロ大統領は会議で、「主権国家シリアへの軍事攻撃は正当化できない。マーティン・ルーサ・キングとマルコムXの名において攻撃しないよう呼び掛ける」と、米仏両国大統領に警告した。
南米ではエクアドール、ブラジル、亜国、ボリビアも攻撃に反対している。
ウナスールに今月復帰したパラグアイのオラシオ・カルテス大統領は、ヂウマ・ルセフ伯大統領の仲介でマドゥーロVEN大統領と30分間会談し、関係正常化に向け対話することで合意した。
またルセフ大統領とボリビアのエボ・モラレス大統領も会談し、ボリビア上院議員のブラジルへの「脱出」事件の扱いについて話し合った。
一方、パナマ市の米大使館はこの日、スリナム大統領の息子ディノ(40)が29日パナマ市内で逮捕された、と発表した。この日の発表が、「南米統合」を嫌う米政府の首脳会議牽制策であることは疑いない。ディノの身柄は米国に送られた。