ブラジルのルセフ政権は僻地の医師不在状況を解消するため、外国人医師導入計画に着手し、8月23日、第1陣として亜国、スペイン、ポルトガル、ロシアなどの医師がサンパウロ、リオデジャネイロ、ポルトアレーグレ、ブラジリアに到着した。
ブラジルの医師数は1000人当たり1・8人。僻地には無医村も少なくない。全国で医師5万4000人が不足している。
計画の眼目は、キューバ人医師4000人の導入だ。ブラジル政府は米州保健機構(OPS)と契約、今月末から11月にかけて順次到着する。月給は1人4200ドルだが、OPSを通じて、うち2600ドルがキューバ政府へ、1600ドルが医師個人に支払われる。キューバ政府は毎月1040万ドルを受け取ることになる。
キューバ人医師は、「ブラジルの貧困塊」とされてきた東北地方、酷暑と豪雨のアマゾニーア(アマゾン川流域地方)に配置される。
外国人医師はこの計画で最高3年まで働くことができる。ブラジル医師協会の一部などからキューバ人医師導入に反対する声が出ているが、そのような医師が東北地方などに行くことを望んでいるわけではない。